白髪の少女
「男の娘!?」
「男の子だよ」
「え?!マジで男の娘!?」
「酷いなぁもう」
なんということだ、リアル男の娘、だと...!?
現実も捨てたもんじゃないな
「もーっ あ、昼休み終わる」
キンコンカンコーンとチャイムが鳴った。
「ふぅ...やっと一息つける」
学校を終え、帰宅してきたとこだった。
僕は制服からジャージに着替える。別に外に出るわけではない。家に居て、ゴロゴロするだけだ。
「さーてと、ゲームしますか」
電源をいれる。
新作ゲーム「転生したら勇者だった」というゲーム。勇者は元々平凡な日々を過ごしていた高校生だったがある日、親友が車に轢かれそうになり、庇って死んだ。そして異世界へと転生し、勇者になっていた。途中で出会う仲間と共にその世界を救い、元の世界へと戻る。といったゲームだ。
「ん?あれ?」
僕は手を止める。ゲームの時間帯は夜。操作しているキャラの前には1人の女の子のような子がいた。仲間になるキャラだ。そのキャラに僕は話しかけるが、少女は動かない。
「不具合か?」
1度セーブして、電源を切り、もう一度ゲーム立ち上げた。
少女に話しかける。
「ん?」
少女の顔はどこか見覚えがあった。
「この顔.......どこかで.......」
少女が話す。
「助けて」
と言った直後、プツンと電源が切れた。
慌ててゲームを立ち上げると、少女はいなかった。ネットで調べたが、このステージに少女は出ないそうだった。