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最強の王妃  作者: 中城セイ
戦勝式典
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第1話 祝勝会

「クリス=ウォルスター将軍、グロバスデュア帝国の大軍勢によく耐え、この国を守ってくれた。よくやってくれたな。」



 帝国軍を撃退し、王都<ラドファイス>に帰還したラドファライシス王国軍、その上層部を謁見の間に迎え、盛大な祝勝会を行っていた。

 上段には国王、王妃、18歳の王太子、10歳の王女が、左右に宰相をはじめ大臣や文官が並ぶ。

 広間の最前列中央には軍の将軍クリス=ウォルスターが、その後ろを武官が100名ほど並んでいる。

 式典には有力貴族が令息令嬢を連れ、参加していた。



「将軍よ、お主に褒美を授けよう。何でも言うがよい。余が叶えられる限り、何でも応えてやろう。」

「ありがたきお言葉。では、一つだけ欲しいものが御座います。」

「なんだ、申すがよい。」

「では、王太子エルヴィン様と結婚させてください。」


 その言葉に、大広間は一瞬静まり返り、そして、波が打ち寄せるように、ざわめきが拡がった。

 しばらくして、国王ガイウス=ゼブル=ラドファライシスが言葉を発する。


「クリス=ウォルスター将軍よ。」

「はっ。」


 国王の一言で、再び大広間は静まり返る。


「庶妃ならば、構わん。」

「いえ、正妃でお願いします。」


 再びざわめく大広間。


「もし。」


 将軍の一声にまた静まり返る。


「もし、認められないのならば――――、私は将軍の任を辞し、この国から出奔いたします。」


 静まり返ったままの大広間。それも仕方ないだろう。

 なぜなら、将軍クリス=ウォルスターは女性でなおかつ17歳という若さで将軍として劣勢だった王国軍を率い、帝国軍を追い返した才女だったからである。そして、彼女がいなければ、ラドファライシス王国は存在していないであろう。受け入れがたく断りにくい、そういう状況に王家は置かれていた。


「……なら、そなたをエルヴィンの正妃候補の婚約者候補として認めよう。1年後、正妃として相応しいなら婚姻の儀を執り行うこととする。それまでに相応しくないと判断すれば庶妃もしくは婚約破棄とする。という条件でどうだ?」


 絶対に将軍を手放すことができない王国としてできる範囲での回答をした。実際悪足掻きのようなものではあるが、もし将軍が帝国に出奔し、帝国軍を率いて王国に攻め入ったら滅ぶしかないし、その時王太子が生存していたら結局彼女のものにされてしまうので、王太子を差し出すことにした。


「そうですね……。まあ、それでいいでしょう。」


 既に国を相手に手玉を取っているクリスであった。

明日5月2日は9時、15時、21時の3話投稿します。

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