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学園でニセ聖女は絶好調になってました

その後王宮でレイモンド様にリジェクト、魔術無効の詠唱を教えて貰って、私は帰ってきた。

いつの間にかマリアン王女殿下の側近になって・・・・。

国王陛下に拝謁までさせて貰って、私の人生はガラリと変わってしまった。


悪い方に・・・・。


そうマリアンに言うと

「何言ってるのよ。魔王を叩き潰したときから、あんたの人生は変わったのよ! 今まで逃げていられたのも奇跡みたいなものじゃない。あんたの立ち位置なら未来の王妃も夢じゃないのよ!」

マリアンの言葉に私は固まった。


未来の王妃ってなんだ? 平民の私には絶対に無理。それなら何十倍もマリアンの側近の方がましだ。


でも待てよ。


未来の王妃って事は、王太子妃になるということで、あの麗しの王太子殿下と結婚すると言うこと!

私は考えるだけで真っ赤になった。


「ああん、マリアン、それはとても嬉しいし、毎日王太子殿下のお顔拝見できるのは、とても嬉しいけれど、そんな事したら心臓とまってしまうから無理」

私は胸を押さえて言った。


「何一人で叫んでいるのよ。気にしなくても、あなたがそのメガネしている限り、その未来は無いから」

なんかマリアン、言うことがきついんだけど・・・・。私が王太子殿下命なの知っているくせに、酷い・・・・


そう考えていたらあっさりと無視されてしまった。


なんかマリアンって、王女様って判った途端、冷たくなっていない?



ピーターはサラマンダーを斬り倒したので、騎士団からスカウトが来たとご満悦だった。

「エレも、騎士団の魔術師はどうだ。絶対にお前ならスカウトされるぞ」

と誘ってくれたが、


「私はマリアンのところで雇ってもらうから良いわ」

と断っておいた。


「えっ、男爵家の侍女か何かやるのか」

「うーん、もっと大変そうなことかな」

私はピーターの問に適当に答えた。


「ふーん、男爵家にいるよりも騎士団の方が良いと思うけど」

「そらあ、騎士団の方が気楽だけど」

「えっ、気楽か?」

ピーターには気楽の意味がわからないみたいだった。


だって、マリアンの下にいると陛下とか王妃様とかのお相手とか、貴族間のドロドロの愛憎劇とか、胃が痛くなりそうなことてんこ盛りだ。


でも、王太子殿下にはお会いできる機会が増えるかもしれない。

それは役得だ。

私はそう考えると赤くなった。


「まあ、なんかよく判んないけど、こっちのほうが良いと思ったらいつでも声かけてこいよ」

「うん、ありがとう」

そらあ、騎士団としては聖女がいたほうが1万倍良いだろう。


でも、1つの騎士団にいられるわけないし、そうなったら王宮専属の魔術師になるのは確実だ。

それはそれで大変そうだ。

私はため息を付いた。


学食で悩んでいる私の目に、王太子殿下に話しかけているモモンガさんが目に入った。


「殿下、是非とも今度、聖魔術の練習に付き合っていただけませんか」

「練習とは」

「ヒールがまだ使える時と使えない時があって、もっときちんと使えるようになりたいんです。是非ともアドヴァイスいただけたらと思うんです」

モモンガさんは懸命に王太子殿下に頼んでいた。


殿下にお願いするよりもまず、自分で練習しなさいよ!


私は心の中で叫んだつもりが、


「エレ、声に出てるぞ」

ピーターに指摘されてしまった。


「えっ、また出ていた?」

マリアンに聞くと呆れた顔して頷かれた。


殿下はなんとか逃げたそうにしていたが、


「殿下、俺からもお願いします」

ネイサン伯爵令息までもが頼んでいる。


うーん、まず自分で練習して、確実にしてから殿下に頼めばいいのに。

今度は口に出ないように心で思った。


「やむを得ないな。今日の放課後、訓練場で見てみよう」

殿下はモモンガさんのしつこさに負けたみたいだった。

私も殿下の前で練習しようかな。


「あんた、バレてもいいの?」

私がそう考えたらまた漏れていたみたいで、マリアンに注意された。

本当だ。私なら絶対に王太子殿下の前で格好つけてやってしまいそうだ。


駄目だ駄目だ駄目だ。


それでは今までのばれないための、血の滲むような努力の全てが、一瞬で水の泡になってしまう。


私は自分自身に自戒した。


でも、なんか、モモンガのやつムカつく。


「エレ、お前本当に口が悪いな」

また漏れていたみたいで、ピーターに呆れられてしまった・・・・・


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ここまで読んで頂いてありがとうございます。

完結

しました

『王太子に婚約破棄されたので、ぶった斬りました!何を?!出来損ない令嬢の波乱万丈恋愛物語 』

https://ncode.syosetu.com/n7882hn/
「貴様との婚約を破棄する!」学園の卒業パーティーにて皆の前で私は王太子に婚約破棄されてしまった。いくら私が出来損ないと言われているからといってそんな!普通は泣き叫ぶか、許してくれと懇願するかそんなところだと思うのだが、「ヤッターーーー。バンザーイ」私は喜びのあまり飛び上がっていた・・・・だってこの王太子、良いのは顔だけ。いろんな女にうつつを抜かす超遊び人なのだ。

しかし、悪巧みを働く力はあるみたいで、あろうことか私を修道院に送る途中で襲わせて慰み者にしようと企んでいたみたいで、ほう、私に対してそのようなことをしようとするとは・・・・。私自身、剣は兄に相手にされず、魔術は姉の足元にも及ばない、辺境伯の出来損ないなのだ。でも、我が武の名門辺境伯の令嬢として、受けた辱めは相手をぶった斬って晴らします!出来損ないの私に出来るのかですって? そんなのやって見ないと判らないじゃない!
南国と国が共同して我が領地に攻めてきたり、帝国皇子がやってきて纏わり付いたりもう大変。でも諦めずに前に向いてがんばります
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