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海の青より、空の青

作者:青空野光
一人暮らしの祖母が体調を崩したとの知らせを受けた高校二年の夏生(なつお)は、身の回りの手伝いをするために祖母が住まう田舎の町へと足を向ける。
夏生にとってその町は、幼かった頃の懐かしい思い出の場所であるのと同時に、決して忘れることの出来ない苦い記憶の地でもあった。
幸いにも祖母は軽い夏風邪だったようで、夏生が訪れたその日にはもう健勝な様子を見せていた。
夏休みに入ったばかりでこれといった予定のなかった夏生は、以前は毎年そうしていたように数日の滞在を決めると、翌日には歩いていける距離にある海へと足を運んだ。
何をするでもなく砂浜に寝そべっていた夏生だったが、閉じていたまぶたの裏に受ける陽が陰ったのを感じ、おもむろに目を開いた。
すると、そこには白いワンピースを身にまとった少女の姿があった。
慌てふためくわけでもなく、少女の顔をじっと見つめる夏生。
夏生はかつてこの場所でその少女と出会っていた。
それは四年前の、ちょうど今と同じようなよく晴れた夏の日のことであった。

人は大人になるために、子供の頃の大切な宝物を手放さなければならない時が必ずやってくる。
ただ夏生は願った。幼かったあの夏の日の記憶だけは絶対に失くしたくないと。

※この作品は他の小説投稿サイト(カクヨムさん・noteさん)でも同内容のものを公開しています。
第一章 高校二年
終業式
2021/12/02 20:00
うちの母
2021/12/03 20:00
祖母の家
2021/12/04 09:00
おばあちゃん
2021/12/04 20:00
墓参り
2021/12/05 09:00
午後の海
2021/12/05 20:00
第二章 小学五年
あっちゃん
2021/12/06 20:00
あの子
2021/12/07 20:00
夜の楽しみ
2021/12/07 23:17
宿題とおつかい
2021/12/08 21:00
レアリティー
2021/12/09 22:00
ロマン
2021/12/10 18:20
盆踊り
2021/12/11 12:42
祭りのあとに
2021/12/11 22:29
夏の残滓
2021/12/12 21:45
そして夜は更ける
2021/12/13 19:41
第三章 中学一年
おじいちゃん
2021/12/14 20:00
或る夏の日
2021/12/16 19:41
忙しい一日の始まり
2021/12/19 10:00
The end of romance
2021/12/20 20:00
日陰に咲く花
2021/12/22 20:00
穴掘り名人
2021/12/24 21:00
放蕩息子
2021/12/26 19:00
そういうところ
2021/12/28 19:00
粟立つ想い
2021/12/29 16:04
浜栲
2021/12/30 20:00
二人の目指す場所
2021/12/31 18:47
灯台
2022/01/02 10:15
夏の終わり
2022/01/03 18:09
こんなにも
2022/01/05 15:37
見たかったなあ
2022/01/07 19:00
第四章 高校一年
美沙
2022/01/08 16:05
女難の相
2022/01/09 16:07
東へ
2022/01/10 13:07
枝打ち名人
2022/01/10 17:30
山道
2022/01/11 19:11
朱音
2022/01/12 19:00
管理棟の秘密
2022/01/13 19:00
ワンオペ
2022/01/14 19:00
それより僕と
2022/01/15 17:05
雉も鳴かずば
2022/01/16 15:06
闇夜を駆ける
2022/01/17 19:00
枯尾花
2022/01/18 19:00
第五章 運命の歯車
母からの依頼
2022/01/18 21:00
変わらないもの
2022/01/19 19:00
白いワンピースの少女
2022/01/20 19:00
夏生
2022/01/21 19:00
変わりゆくもの
2022/01/22 19:00
夏の夕暮れ
2022/01/23 14:05
志帆
2022/01/23 17:05
宝物
2022/01/23 19:00
終章 あの夏の日の青
序章 前日譚
少年と少女の青
2023/07/19 12:09
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