解雇
王宮のいつもの部屋についた3人は、椅子に座る。今日はイザベラも座れと命令され、着席している。
「・・・お話を、聞きましょう」
シュイーツが、ため息をついてから切り出した。
後から考えれば、ため息、というより深呼吸だったのかもしれない。今から起こる事を受け入れる為の。
「私は、勇者という身分を隠して旅をしてきました。《神弓》ララに協力してもらい、聖国から飛び出してきたのです。勇者パーティーの皆も、ララ以外はこのことを知りませんでした。
ですから、勇者とばれた今、貴方の護衛でい続けることはできません。
私を、護衛の任から、解いてください――。」
最期の言葉にイザベラが驚く。このまま2人でシュイーツの護衛をするのだとなぜ考えていたのか自分でも不思議になった。
「・・・わかりました。ツミナ、貴方を、私の護衛の任から、解きます。自由に、なってください」
「――許可、ありがたく存じます。では、私はこれで」
あっさりとしたツミナ。そんな風に見えた。
イザベラが立ち上がろうとした時、シュイーツも立ち上がった。
ドアへ向かうツミナに声をかける。
「ツミナさん」
ツミナが振り返った時、シュイーツの唇がツミナの口に触れる。
すぐに話されたそれは、あっさりしたものに見えて、未練を残していた。
「シュイーツ――」
「また、帰ってきてくださいね」
妖美さを兼ねた彼女に聞かれて、ツミナは頷いた。
「ええ。勿論」




