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勇者の称号を得た者が役目を終えてからのお話  作者: AMITOA
~学園の教師になってしまった元勇者~
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冒険者ギルド

 彼――――ツミナは、王都への入門を果たしてから、王都内にある冒険者ギルドへと向かった。


カランコロン


ドアの鈴がなる。那珂はやはり王都ということもあってにぎわっている。だが、そこへツミナへの視線が注意深く注がれる。彼は冒険者でもあるので、ギルドへ訪れても何ら不思議はないのだが。なぜか彼に視線が注がれる。理由は・・・


「おい、お兄ちゃん。ギルドに何の用だ。あんたみたいなひょろっちいのが来る場所じゃねぇぜ、ここは」


すると一人のがたいの良い男が注目を集める中話しかけてきた。

 彼の言葉を聞いてギルドの中が笑いに変わる。

 確かに、ツミナの外見はひょろっとした、どちらかというと学者のようなイメージだ。かといって依頼者、というわけでもなさそうな格好。勘違いされてもおかしくはない。


「私はツミナと申します。ここにあるように冒険者の一人ですが・・・」


ツミナは冒険者の登録カードを見せて答える。


「んん? 確かに冒険者みてーだな。こりゃぁ、悪かった。まだあとを絶たねぇんだよ。兄ちゃんみたいなひょろひょろな奴が勇者様に憧れて冒険者になるっていってきかねぇもんで」


そう言って男は誤解が解けたように帰っていったが、すると今度は別の男が。


「あいつは引き下がったが俺は納得できねぇ。こんなやつが冒険者だなんてなめられちまう」


ツミナはそう言われてもニコニコほほ笑んでいるだけだ。


「あ? てめぇ、わかったらさっさとでていけ」


そう言い終わるがすぐにツミナの男の横をすり抜けて受付へ行く。

 その態度が気に入らない、というようにツミナの肩へ手を伸ばす男。


スッ


だが、ツミナは軽くよける。

 そして男やギルド内の全員が彼の姿を失う。見えたときには男の背後に。


「もういいですか?」


ツミナは確認するように言って男への言葉を求める。


「・・・ちっ」


男は小さく舌打ちだけして去っていく。

 男は自分の実力ではツミナには及ばないと判断したのだ。

 ツミナはにっこりとまた笑って受付へむかった。

 ギルド内もいつも通りに戻っている。


「初めまして。ようこそ、王都ミガルネへ!」


受付嬢が快い笑顔で迎えてくれる。


「初めまして。よろしくお願いします。登録カードのチェックをお願いできますか?」


ツミナはそう言って受付嬢に登録カードを渡す。

 至る所にある冒険者ギルド。各場所で登録カードをチェックしてもらい、来たことがある、と判断されるとなんの手続きもなく依頼が受けられる。そのような仕組みの為、初めて利用するところでは必ず登録カードのチェックが必要となってくるのだ。


「はい。承りました。少々お待ちください」


登録カードには実力がかかれていて偽装はできないよう工夫されているのだが、ツミナの場合は偽装がされてある。できないようになっているが、ツミナの実力を隠し、そしてまた正体を隠すためのものだ。ギルドマスター公認の偽装なので何の問題もない。


「登録カードの返却は明日になりますのでまた明日、お越しください」

「わかりました。お願いします」


短く言葉を交わしてからツミナは冒険者ギルドをでた。

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