5話 偽りの言葉
俺たちはちょっと広いサッカーコートみたいなところに案内された。ところどころにカカシのようなものがあるから恐らく訓練場か何かだろう。
俺たちを案内してくれたローブの女性が色々と教えてくれることとなった。
彼女がそっとフードをおろす。サラリとした金髪が見えた。
うわ、美人。正直委員長よりだいぶ上だわ。だが絶対に女神の座は渡さないからな…!
でもちょっとお近づきになりたいな…なんて。
「私はアレヌ・ノーロレルと申します。本日より皆さんの講師役となります。よろしくね。」
「めっちゃ可愛い…」
「だよなぁ、でもやっぱりどっちかのハーレム入っちゃうんだろうな。」
「ああ、純粋な美しさは今だけと言うことか…」
はあ、男子は現金だなぁ(ブーメラン)。
女子は嫉妬が勝るのか、胡散臭そうに見ていた。特に両ハーレムメンバー達はすげえ顔してる。あの子とか顔ほぼ鬼だろ。
「とりあえず今日はこの世界について基本的なことを知ってもらって、後日詳しくやっていく予定です。」
ああ、笑顔が素敵だ………ハッ!引き込まれるな!落ち着け、そうだ、俺は委員長ファンクラブNo.26だ。鉄の掟を思い出せ。
「私たちは自分の能力、いわゆるスキルを確認するためにステータスと唱えます。ステータスからは様々なことがわかるのですが…………とりあえず皆さん言ってみてください。」
ステータス…テンプレだな、俺はちゃんとチートあるかな?
「ステータス」
「ステータス」
「ステータス」
「ステータス」
「ステータ…おっと」
言おうとしたら急にエビがびっくびくに暴れ出した。
いいところなんだから動くなよ。そう思い言い直そうとしたところで、
バタッッ!
急に物音がした。そちらを見ると、人が倒れていた。貧血かな。
でも具合悪そうではなかったような…
「気絶…か?」
バタッッ
バタッッ
バタバタッッ
急にみんなが倒れ出した。
「ど、どうなってんだ!?」
何が起きてるんだ!どうしよう?どうすればいい?
「チッ、めんどくさいですね。感づく奴がいるとは。」
振り返ると苦虫を噛み潰したような顔をしたアレヌがいた。
「ヒッ」
怖い怖い怖い怖い怖い怖い!
「早く言えっ!」
氷で短剣を作り首筋に押し当ててくるアレヌ。間違いなく手慣れてる。嫌、さっきまでの可憐なアレヌを返して!
「早く!」
「わかりましたすぐ言いますステータスッッ!」
早口で言い切るとともに俺の意識は暗転した。
魔性の女には気を付けなはれや