ねぇ、父さん。
何かあらすじで大げさな書き方をしてますが、そんなに大げさに書くほどの話でもありません^^;
ゆる~い気持ちで見ていただけたらウレシイです!!
まぁ、自分はあまり父さんと仲良くないので
この話を書きました~
でもやっぱり、グダグダなのはいつものコト!!(笑)
では、どうぞ~
……ねぇ、父さん。
アタシ…転けても泣かないよ。
そんなコト言ってたあの時のアタシは4歳。
アレから13年が経っていた。
「ハァ~ア、疲れた~」
「亜実~、晩御飯よ~!!」
1階から、2階にある私の部屋に大きな声で母さんが私を呼ぶ。
亜実…この私の名前も、父さんがつけてくれた。
意味は結構昔に聞いたけど覚えてないや。
亜実は階段の向こうに『ハ~イ』と返し、階段を下りる。
「また父さん居ないんだ。」
「……残業。」
最近父さんは残業が多く、一緒にご飯を食べる機会が少なくなってきた。
でも、これだけは言える。
…私のコトは…好きでいてくれているってコト。
朝起きたら、机に色んなものが置いてあったりする時がある。
それは、父さんが使うわけじゃない。
私に向けてのプレゼントらしい。
といっても、300円以下のものばかりだ。
前なんかポケットティッシュだった。
……でも父さんは気付いているだろう。
人間、寂しさを物では埋められないのだと。
私は白米を噛みしめた。
そしてゆっくり箸を置き…。
『ごちそうさま。』
なぜか私は父さんの寝室を訪れた。
ここも1日に2・3時間ぐらいしか使わないんだろうな~…。
亜実は思い切り父さんのベッドに倒れ込む。
「うわ~、ふかふか…ん??」
…父さんの枕からほんのり異臭がする。
それはまるで、枕に油をぶっかけたような臭いだった。
「……まさか…。
加齢臭!?」
私は思わず持っていた枕を投げ、壁に叩きつけた。
「…いや…いやー!!」
自分でも、相当ショックだったのが分かる。
自分の父さんからはそんな臭い…するハズないと思っていた。
……いやだ…いやだ。
自分の部屋のドアを思い切り閉め、下にしゃがみこむ。
その時だった。
『ただいま~』と異臭の主が帰って来たのだ。
私には、今の父さんに合わせる顔が無かった。
……というより。
気まずいだけなのだが。
「おぉ~、亜実。
どうしたんだ、オレの寝室に何か用があったのか??」
「……別に。」
私は下を向いたまま自分の部屋に戻る。
父さんが『亜実~??』と不思議そうに私の名前を呼んでいたが、無視してしまった。
今になると、申し訳なく思う。
「……亜実、どうかしたのか。」
「さぁね~…。
普通だったでしょ??」
リビングで母と父が話していた。
娘のあの態度だ。
自分の寝室でなにかあったのだろうか。
『まさか…!!』
コンコン
誰かが私の部屋のドアをノックした。
「…ハイ。」
「…亜実…ちょっといいか??」
あの異臭の主、父さんだった。
「…どうしたの。」
まさか、昔の初恋の人、父さんからあんな異臭がするなんて。
思っても見なかった。
でも、父さんとは最近あまり話せなかったし、自分の頭の中では、ずっと『若い頃の父さん』しかいないのかもしれない。
とりあえず、私はベッドの上に座り、父さんの話を聞くことにした。
「…父さんの寝室で何かあったのか??」
「……。」
黙り込むことしか出来ない。
そんな軽く『枕から加齢臭してたよ』などと言ったら傷つくのは父さんだ。
でも、枕の臭いがそのまま部屋に充満し、スーツとかに臭いがついたらどうしよう…。
それはそれで父さんのためでもあるんじゃないのか。
「…そんなに言いにくいことなのか??」
父も焦りを隠せないようで、冷や汗を掻いていた。
「ん…どうかな。
父さん…よく聞いて…。」
2人も真剣な顔をしていた。
『…まさか…オレのベッドの下のエロ本を…??』
『…言いにくいな…加齢臭のこと…。』
…2人とも違うことを考えていた。
「…父さんさ…。
自分のスーツに…。」
言いにくくなり、口をモゴモゴさせ途切れ途切れに話す。
『…スーツ…!?
まさかキャバクラの玲子ちゃんの名刺を…!?』
父は、何か抜けていた。
まぁ、確かにスーツと言われて加齢臭には繋がらないだろう。
「…スーツ…!!
スーツになにかあったのか!?」
焦って、テンパって、父は目を見開き、充血していた。
「…こ…怖いよ、父さん…。」
アタシは近づいてくる父を静かに拒否する。
あぁ、すまんと言った父はポケットからたくさんのポケットティッシュを取り出した。
「これやるから母さんには内緒にしてくれよ!?」
「……え!?
何、このたくさんのポケットティッシュ!?」
加齢臭のコト…そんなに言われたくないのだろうか。
まず、このポケットティッシュで娘に賄賂とは…。
いやまぁ、アタシ好きだけどね、ポケットティッシュ。
学校でも常にたくさんのティッシュ持ってるから『ティッシュのあっちゃん』って呼ばれてるぐらいだ。
………でも。
「…うれしい…けど…。
いらない。」
父の手をゆっくりと押し返す。
床にいくつかポケットティッシュが落ちる。
「…アタシ……。
こんなモノより、昔みたいに一緒に…家族みんなでどこかに出掛けたい。
もう…モノだけじゃ…アタシの心は埋まらないよ。」
泣きそうな気持ちをグッと堪え、真っ直ぐ父の真っ黒な眼を見つめる。
「…そうか、そうだよな。
お前、エロ本のコト…言うのか。」
「……エロ本…!?」
涙が退く。
いや、まぁ~…。
分かるよ、男の人だもん。
そう思いつつ、何かが心に引っかかる。
昔母さんに『男はみんな獣だ。』とか言われていたので尚更である。
「…いや…アタシは別に…。」
「何っ!?
エロ本のコトじゃないのか!?
じゃあ、あのキャバクラの名刺のコトか!?」
…キャバクラ…!?
……名刺…!?
もう頭が真っ白になった。
腕もブルブルと震えだす。
「…父さんって気持ち悪い。
もう触らないで、男はみんな獣よ。」
アタシは目が冷たくなっていたらしく、そう言うとさっさと部屋を出た。
ゆっくり戸を閉めて聞こえない程度にため息をつく。
「……ハァ…。」
やっぱり…言ってあげるべきかな…??
父さんだって、近所のおじさんだって、男はみんな獣なんだし……。
言ってあげよう!!
そう決心して、父さんの部屋のドアノブを握る。
ちょうどその時…。
「あら??亜実??
どうしたの??」
階段からスーツを持った母さんが現れる。
「……母さん。」
アタシは涙眼になった。
「?どうしたの…。」
「……何もない。」
アタシはスッと身を引き、母さんが父さんの部屋に入る。
「アナタ~??
このスーツ…臭いわよ??」
アタシはキョトンとしといた。
……そこまでズバッと言える母さんにはびっくりする。
「え…まさか加齢臭かな??」
父が焦ってそのスーツをにおい、臭かったのか鼻を摘まむ。
「…しかないでしょ、何とかしなさいよ~」
……母さん…ありがとう。
亜実はやっと言いたいコトが言えてスッキリした。
あれから1ヶ月。
アタシ達は家族で海へと向かっていた。
「もう潮の香りがする~!!」
「ホントね~」
「ハッハッハ~、もう少しだぞ~!!」
あれから笑顔は減ることもなかった。
むしろ、知らなかったコトを知れて、うれしかったんだ。
アタシはこれからも、一生…この獣の娘である。
それをここに誓う。
…意味、分かりましたかねぇ??
話からない人のために…。
加齢臭がするのを父に言おうとした主人公ですが、
結局母が言っちゃうんですね~
なんか…父さんを大事にしないとね…。(笑)