表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/47

隠された力


翌日、ジークフリートは計画の一環として、奴隷たちの装備を整えるために防具屋に足を運んだ。店内には、整然と並べられた防具や武具が、金属の輝きと皮革の匂いで満ちている。


「こちらでよろしいでしょうか、ジークフリート様?」


セバスチャンは常に冷静な調子で声をかけてくる。彼の目線は、慎重に周囲を見渡しながら、ジークフリートの動きを注視していた。


ジークフリートは真剣に防具を見つめながら、ゆっくりと頷いた。


「奴隷たちの装備を整える。質の良いものを頼む。」


「承知いたしました。」


セバスチャンは商人と軽くやりとりをし、丁寧に防具を選んでいく。その間、ジークフリートは静かに店内の他の棚を眺めていたが、心はすでに次の目的へと向かっていた。


「セバスチャン、少し行きたい場所がある。」


ジークフリートがそう言うと、セバスチャンは無言で一歩下がり、静かに頷いた。


「どちらに行かれるおつもりですか?」


「古い倉庫だ。祖父が使っていた場所だが、長い間使われていなかった。」


ジークフリートはそう告げ、セバスチャンと共に屋敷の外れにある古びた倉庫へと向かった。その倉庫は、誰も立ち入ることなく、時折忘れ去られたかのように静まり返っている。


ジークフリートは扉を開け、闇に包まれた中を慎重に歩を進めた。その奥の棚に、かすかな光を反射する何かが見えた。


「これだ。」


ジークフリートが見つけたのは、古びた箱の中に収められた二振りの短剣。どこか神秘的な輝きが漂い、長年の眠りから覚めたかのように鋭い刃を持っていた。


「これは……!」


セバスチャンは驚きの表情を隠せず、じっと短剣を見つめる。


「長らく忘れられていた物のようですね。まさかこれが……」


ジークフリートは二振りの短剣を手に取り、軽く振ってみる。


「この性能なら、間違いない。」


セバスチャンも静かに頷く。


「まさに特別な武器ですね。これほどのものが、こんな場所に隠されていたとは。」


ジークフリートはそのまま短剣を二振り手に取り、セバスチャンに渡す。


「これを奴隷たちに渡して、しっかりと使いこなせるように訓練させてくれ。」


「かしこまりました。」


セバスチャンは短剣を大切そうに受け取ると、静かにうなずいた。


「ご指示通り、最善を尽くします。」


その後、ジークフリートはセバスチャンと共に屋敷に戻り、二振りの短剣と共に奴隷たちへ新たな武器を渡した。セバスチャンはすぐに訓練を開始し、彼らの腕を鍛え上げていく。ジークフリートはその間に計画を練り、父親を倒すための最終手順を着々と整えていた。


奴隷たちは、短剣を手にして少しずつその使い方を学び、ジークフリートはその姿を見ながら、無駄のない計画を立てる。


彼の心の中では、確かな勝利への道筋が描かれつつあった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ