赤い傘
雨の日に1人で帰ってはダメですよ……
この地区では雨の日に1人で帰ってはいけないというルールがある。1人で帰ってた子が行方不明になる事があるからだ。だからこの地区の小学校では雨の日は親が必ず迎えに来るようになっている。6年生であろうと関係ない。絶対1人で帰ってはいけない。
今日も親子が傘をさして帰ってる。梅雨の時期は親が大変だ。子供を守る為に迎えに来ている。
ザーザーと降る雨は強弱を繰り返してる。そんな中1人で帰る男の子がいた。黄色のレインコートを着て、赤い傘をさして1人で校門を出ていった。
先程より雨が強くなった。男の子は普通に歩いて帰っていた。
「1人なの?」
男の子の前に突如女の子が現れた。
「うん……」
「一緒に帰りましょう。」
男の子は黙って頷きます。その横を女の子は歩いていきます。
「赤い傘いいなぁ……」
「そぉ?」
「うん、ほしいなぁー」
「ダメだよ!お父さんが買ってくれたんだから!」
「でも、欲しいんだもん!」
男の子は不気味に思ったのかそれとも怒ったのか何も答えずに早歩きになります。その横をピッタリとくっついて女の子は歩きます。
「ねぇ、頂戴!」
「……」
「頂戴!」
「…………」
「頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴頂戴!」
「いやだー!この傘は……ひぃ!」
「ねぇ、ちょーだいよー……」
その女の子の手に持っていたのは包丁でした。そしてその包丁は男の子のお腹に深く刺さっていました。
「な……んで……?」
「素直に渡せばよかったのにね。」
男の子はその後何も話せませんでした。
「そんなにお父さんが大事ならお父さんの近くに連れて行ってあげる!」
女の子はケラケラと笑い男の子と共に消えました。そして現れたのは暗くて狭い場所でした。
「ここに居て君のお父さんが君を見つけたら君の勝ちだよーこの傘も返してあげる!でも、見つけられなかったらずっとそこにいる事になるからね」
女の子は笑いながら男の子が持ってた傘を奪いとりました。
その後雨の日の公園では一部の人にだけ黄色のレインコートを着て赤い傘をさした男の子が見えると言われるようになりました。
ここまで読んで頂きありがとうございました!ホラー2作品目になります。かなり胸糞な話になりましたがたまにはこんなのもいいかな?
ホラーはまた書くかもなのでその時はまた読んで頂ければ幸いです。
みんな男の子がどこにいるかわかるかな?笑笑
正解はー男の子が住んでる家の軒下だよー笑笑
お父さん見つけられるかな?この傘は返さないよー
えへへーー
まったねー