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プレゼンテーション①

 情報の授業。

 IT化が進む昨今の世の中、パソコンを使用し、プログラミングなどを学ぶ授業を組み込む学校が多くある。


 俺の通う桜川(さくらがわ)高校も例外ではなく、時間割に情報の授業というものが含まれていて、今はその授業中である。

 コンピュータ室で行われる情報の授業。

 今はグループを組み、プレゼンテーションソフトを使用し自分達の好きなものを題材にして、プレゼンテーションを行う授業が何回かに分けて行われている。

 データの作成は、週に1回ある情報の授業のうち今日と来週の2回で、発表はその次の週の授業である。

グループは英語のグループワークのときと同じく、寺沢さん、笹原さん、霧宮だ。

 もはやイツメンみたいな感じになりかけている4人組で、安心感がある。



 「ここをこうしてこうすると、こうなるんだからなー」

 教科担当である下田(しもだ)先生は、コンピュータ室の前にあるホワイトボードに、生徒の使うものより少し性能が良い先生の使うパソコンの映像をプロジェクターで映し出し、実演していた。

 

 そして下田先生はキーボードのエンターキーを押す時、なぜかめっちゃ力強く押し、音を鳴らす。

 ちょっとクセが強い先生だ。


 「ねぇ西村くん、これどうしたらいいのかな…」

 「これはね、ここをこうして…」

 寺沢さんは困った顔をして俺に尋ねて来た。

 中学の頃に放課後予定もなく、速攻帰宅しパソコンと睨めっこしたりゲームなどをしていた俺は、一般的な高校生よりか多少は知識の多く、そして寺沢さんの 尋ねてきたことも俺のわかることであった。


 「…タイピング…速いね。かっこいいよ。」

 「っ!」

 唐突に何を言い出すんだこの人は!

 かっこいいって言われて喜ばない男子なんていないと思う。しかし不意打ちすぎる。

 でも正直嬉しかった。

 ニヤけを抑えながら、寺沢さんの困っていた部分をやってみせた。


「こ、これでいいかな。」

「うん!ありがと!」

 必死にパソコンのモニターを見て、キーボードをおぼつかない手で押す寺沢さんは、可愛らしかった。


 可愛らしい…?


 孤独だったとはいえ、今までクラスの人に対して可愛いだなんて感情を抱くことはなかった。

 土曜の合流したときも無意識に可愛いという言葉が出た。


 わからない…….なんでなのだろうか……


 プレゼンテーションの題材について、グループで話し合った結果、今度4人で一緒にやる予定であるレースゲームについて、シリーズの始まりや、開発秘話などを調べて発表をすることになった。


 今週末に集まって4人でゲームをする予定で、めちゃくちゃ楽しみである。

今は高校だと情報も必修科目らしいですね…

時代を考えるとそりゃそうなのかと思いますが…

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