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君は僕の光となって 〜孤独の僕と優しい君〜  作者: ななどり


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32/32

時間

 霧宮(きりみや)と俺は、公園のベンチで隣り合わせで座っていた。

 そして俺は口を開く。


寺沢(てらさわ)さんと付き合ってるけど、付き合う前とあまり変わらなくて、どうしたら良いのか悩んでてさ。」


 寺沢さんと付き合ってから3週間。過去に付き合うという経験をしたことがない俺は、付き合ってからもあまり変わらない現状に悩んでいた。


「そういうことあるよな〜。」


「うん。どうしたら良いんだろう。」


 悩みに悩んだ結果、とりあえずは霧宮に相談しようと思い、今に至る。


「まぁでも、無理に今までと変える必要はないと思うけどな〜。」

  

「え?」


 予想外の返事だった。変わらない現状に、どうしようどうしようと頭を抱えていた自分にとって、それは考えもつかないことであった。

 霧宮は再び口を開く。


「だってさ、西村(にしむら)と寺沢さんの関係ってさ、付き合う前からめちゃくちゃ良い関係だったじゃん。正直あれで付き合ってないのまじかよって思ってたよ。」


「そうなんだ……。」


「意識してないとは思うけど、西村には無意識的な優しさというか、自然な優しさがあると思う。2人の話してる姿を見てずっと思ってたよ。とりあえずはそれだけで寺沢さんは十分嬉しいと思うよ。」


「そうなのかな……。」


「そうだよ。」


 確かに、俺は自分が優しいだなんて思ったことなかった。でも、実際に優しいか優しくないかは別として、霧宮がそう思ってくれるなら変える必要はないのかな。


「あと、前に俺、苗字で呼び合ってることについて、男を見せるべきじゃないかって言ったと思うけど、もし悩んでたとしたらごめんな。冗談のつもりで言ったんだ。今はそのままでいいと思う。呼び方なんて関係ないと思うよ。」


「そうなのか。」


 冗談だったんだ。結構悩んでたけど、霧宮が言うなら……。


「今悩んでたとしても、それはやがて時間が解決してくれると思う。だから心配するなよ!」


「わかった。ありがとう。」


 その後、俺たちは解散して、そのまま家に帰った。

 夜になり、自分の部屋のベッドで横になりながら、改めて考えてみる。


『やがて時間が解決してくれる……か……。』


 霧宮、俺と違っていつも明るくてちょっとバカっぽいところもあるけど、真剣なときの彼の言葉は、こんなにも響く。


『霧宮はかっこいいな……。』


 相談して良かった。とりあえずは敢えて現状を変えようとはせずに居ようと思う。そして自然と少しずつ変わっていけば嬉しい。


 そんなことを考えながら俺は自然と瞼が閉じていき、眠りについた。



 次の登校日となった。俺は、寝坊した。


 全力ダッシュで学校へと向かう。

 息を切らしながら、学校に着いた。靴を履き替え、教室に足を一歩踏み入れた瞬間、ホームルーム開始とチャイムが流れた。ギリギリセーフだ。


「っぶね〜!」 

 

 席に着き思わず口から出た一言。

 ふと寺沢さんの方を見る。寺沢さんは、少し笑いながらこちらを見ていて、口を開いた。


「おはよ。西村くん。」


「おはよう。寺沢さん。」


「危なかったね。昨日遅くまで通話してたからだよ〜。」


 そう。実は昨日の夜、寺沢さんと通話をしていた。しかし、通話が楽しくてなかなかやめられなくて、寝たのは3時だった。


「でも、寺沢さんは起きれたんだね。」


「私、朝目覚め良いんだよね。目覚ましがあれば基本的に起きられる。」


「そうなんだ。」


 しかし、通話、楽しかったな。

 色々話したっけか。俺は思い出す…….。

何話したんでしょうね。次回きっと深掘りすると思います。

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