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君は僕の光となって 〜孤独の僕と優しい君〜  作者: ななどり


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遠距離恋愛……?

 朝、寺沢(てらさわ)さんと学校に登校した。


「おは〜」


「おはよ〜」


「おはよ。」


「おはよう。」


 俺と寺沢さんに加えて、すでに学校に登校していた霧宮(きりみや)笹原(ささはら)さんも合わせてイツメンの4人で挨拶を交わした。


 その直後、霧宮と笹原さんが早足で寄ってきた。


「おめでとう!!」


「おめでとー!!」


 瞳をキラキラさせながら声を合わせる2人。

 唐突のことに俺は言葉を失っていると、霧宮が口を開いた。


「上手く行ったんだってな。」


 理解した。俺と寺沢さんが付き合ったことをお祝いしてくれているんだ。


「2人とも……ありがとう。」 


「ありがと。」


 2人にお礼をする俺と寺沢さん。 

 俺は嬉しさで涙が出そうだったけど、なんとか堪えた。


 それからイツメンで他愛もない話をしているとチャイムが鳴り、クラス皆、自分の席へと座った。

 俺の前の席と斜め前の席には霧宮と笹原さんである。


そしてなにより、隣の席は寺沢さん。お付き合いさせてもらっている人と隣の席なのは、本当に幸運なことだと思う。 

 これからも幸せを噛み締めていきたいと思う。


 教卓の前に担任の近藤(こんどう)先生が立つと同時に、ホームルームが開始した。


 すると近藤先生は、予想もしていなかったことを言った。


「えー、このホームルーム中にくじ引きによる席替えを行うぞー。今日の朝から、今後しばらくはその席だからなー。」



 ……え?



 俺は頭が真っ白になった。

 え? 席替え? 隣、彼女、お別れ? え?

  

 絶望を感じながら、ふと寺沢さんの方へ顔を向けると、寺沢さんがすでに俺の方を見ていた。


 悲しそうな表情で。


「席、多分離れちゃうね……。」


 その一言で、俺は絶望がさらなる絶望へと変貌した。


「ああああああああああああ」


「ど、どうしたの!?」




 どうして俺がここまで絶望しているか、それは遡ること付き合い始めた日の夜、自分の部屋に1人でいたときのこと。



『寺沢さんとお付き合い……!めちゃくちゃ嬉しい……。』


 椅子に座りながら、余韻に浸っていた。


『でも彼女いたことないから不安だなぁ…..。』


『うーん……。』


 嬉しい気持ちがある反面、経験がないことに対する不安もたくさんあった。

 寺沢さんは人望がある。だからこそ、その横に俺が立つことは許されるのか不安だった。


『よし、寺沢さんの横に立てる男になるんだ!まずは色々調べよう……!』


『まずは恋愛について基本的な知識を頭に叩き込むぞ……!』


 すぐさまスマホのブラウザから検索をして、色々調べていた。


『ふむふむ……。服に気を遣うのか。そりゃそうだ……。』


 色々なサイトにアクセスした。


『遠距離恋愛は別れる可能性高くなる……なるほど。』

(※西村の見たサイトの情報である。)


 説明しよう!遠距離恋愛とは、恋人同士の住む場所などの物理的な距離が離れている状態での恋愛のことである!



『まぁ多分遠距離恋愛になることなんてなさそうだしな……。』



 そして、今。


「西村くん……?」

 心配する寺沢さんの声。しかし絶望に包まれた俺には届かなかった。


 ……席替えで席が離れるって……。こ、これはもう遠距離恋愛じゃないか……!!

(※多分違う)


 いくらなんでも別れるのには早すぎるでしょ……。まだ24時間も経ってないぞ……?



「……くん……!」


「西村くん……!」

 

 必死に俺を呼ぶ声で、俺の意識は現実へと戻った。


「あ、ごめん、どうしたの?」


「いや、あの、あれ……。」


 寺沢さんは何かに怯えるかのような表情で顔を教卓の方へと向ける。

 俺もその直後、教卓の方へ顔を向けた……。


「西村!!くじを早く引きにこい!!」


「は、はい!すみません!!」


 近藤先生の怒鳴り声。果たして俺はどれくらいの時間、意識が飛んでいたのだろう。


 教卓の前に立ち、俺は覚悟した。


「これでお別れか……。」


 数的の涙を流しながらボソッと呟き、俺は教卓に置かれたくじボックスに手を突っ込み、1枚のくじを掴み、勢いよくその手をボックスから抜いた。


そして番号を見る。

 

 『6番か……。』


 俺は黒板に書かれた座席表と照らし合わせた。


 『窓際の1番後ろ……。位置は変わらないのか……。』


『いや尚更嫌だよ!!これまで隣は寺沢さんだったのに、今日から知らない人かよ!』




「これで全員引いたな。新しい席に移動しろー。」


 近藤先生のそんな指示の直後、周りから机や椅子を動かす音がたくさん聞こえる。


『みんな大変だな……。俺は移動しないけど。』


 前の方を眺めながら、俺はそんなことを考えていた。

 

 すると横から、聞き馴染みのある声量と方角で、とある声が聞こえた。


「西村くん。」

 

 俺はすぐさま横を向いた。


「寺沢……さん……?なんで……?」


 そこにいたのは、ニコニコしている寺沢さんだった。


「私、12番。場所変わらなかったよ!」


 その言葉を聞いて、俺はめちゃくちゃ安心した。


「え?ほんと?」


「うん。」


「てことは遠距離恋愛にならないってこと?」


「遠距離恋愛…..?何言ってるのー!」


 本当に良かった。さっき抱いていた絶望的な気持ちが馬鹿馬鹿しくなるほどに、一瞬で明るい気持ちへと変わった。


 『つまり寺沢さんは俺の光ってことか……。いやセリフ痛いな。』


 そんなことを考えていると、前の方からこれまた聞き慣れた声が聞こえる。


「よっ!」


「よろしくね。」


 霧宮と笹原さんだった。


「え?2人も……?」


「そうだよ。席変わらなかったんだよね。」


 霧宮に尋ねる俺、答える霧宮。


『……いやイツメン4人とも席変わらないなんてことある…..?どんな奇跡?』



「3人とも、これからもよろしくね!」


 明るい笹原さん。これからもイツメンの4人で近くに居られるんだ。


「よろしくな。」


「よろしくね。」


「…..よろしく。」


 俺たちは改めての挨拶を交わし、1限目の授業へと備えた。

お久しぶりです。

一度完結しましたが、呆気なさすぎたので続きを書くことにしました。

久々なので感覚が完全に飛んでますがどうかご容赦ください。

今後ともよろしくお願い致します。

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