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君は僕の光となって 〜孤独の僕と優しい君〜  作者: ななどり


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伝えなきゃ。

 小さい滑り台とブランコとベンチがポツンとある小さな公園。辺りは暗くなり、街灯の光で照らされていた。

 

 伝えたいことがある。


 ふと霧宮(きりみや)笹原(ささはら)さんの言葉を思い出す。


『結局はお前次第だけどさ、その…とりあえずは頑張れよ。』


『だから…頑張ってね…』


 思えば今の学校が楽しいのも、そして2年と10ヶ月越しに誤解が解けて親友と仲直りできたのも、全てのはじまりは寺沢(てらさわ)さんだった。

 暗がりを生きる俺を、寺沢さんは照らしてくれたんだ。


 自分が少し前から寺沢さんに対し抱いているこの気持ちがなんなのか、もうとっくにわかっている。


 寺沢さんはすごく優しい。どんなときでも人の気持ちをしっかり考えてくれて、そして助けてくれる。

 誰に対しても明るく、この人を嫌いな人なんていないと思う。

 孤独な俺に、明るい世界を再び見せてくれた寺沢さんは、もう俺にとって特別な人だった。


 だから伝えたい。


 暗がりの中、街灯に照らされたベンチに2人で座る。


 寺沢さんはいつも通りのニコニコした表情だった。

 

 俺はぼんやり暗がりを見つめながら、口を開いた。


「寺沢さん…改めていろいろありがとう…」


「ううん、誤解は解かないと。」


「ありがとう…」

 暗がりでも明るい寺沢さんの表情は、とても穏やかで優しい顔だった。


 でも、伝えたいことはそれだけじゃない。再び俺は口を開く。


「俺…ずっと中1のあの事件以降、つまらないと思っていた学校が今は楽しいんだ。」


「うん…」


「楽しいと思えるようになったきっかけは、寺沢さんだよ。」


「うん。」


 感謝も伝えなきゃだけど、何よりも伝えたいことがある。


「あんまり抱いたことのない気持ちで正直戸惑ってる。上手く説明できないけど、寺沢さんは俺にとって特別な人なのだと思う。」


「…!」


 寺沢さんは無言のまま、少し驚いた顔をした。


 伝えなきゃ。


「俺、寺沢さんが好き。」


 言えた。


 これを聞いた寺沢さんはより驚いた顔をしていて、それと同時に少し顔を赤くしながら口を開いた。


「私も…西村くんが好き…」


 俺は驚いた。

 片想いだと思ってて、それでも伝えなきゃと思って伝えたこの気持ちが、寺沢さんも抱いていたものだとは思わなかった。


 お互いに顔は赤くなってるはずだと思う。

 するとすぐにまた寺沢さんは口を開いた。


「…付き合う…でいいんだよね…」


「もちろん…」


 俺は寺沢さんと付き合うことになった。


「よろしくね…!」


 少し赤いままだけど、笑顔で俺の顔を見つめる寺沢さん。

俺は照れながら返事をした。



「こちらこそ…」

次回でこの物語は完結です。

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