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君は僕の光となって 〜孤独の僕と優しい君〜  作者: ななどり


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24/32

急展開

前半西村視点、後半寺沢視点です。

 高嶺(たかみね) (りょう)は、俺の小学校から中学1年まで親友だった奴……。

 俺は中学の同級生がいない高校を選んだから、当然彼も別の高校に通っている。


「中学でぼっちだったお前が、高校生になって女子と歩いてるところを俺の友達が見たらしくてさ〜」


見られていた……。


「この隣にいる人かな?ストーカーなんてしといてさ、お前にそんな権利あると思ってんの?佳奈ちゃんは深く傷ついたんだぞ」


 俺は絶対にストーカーなんてしていない。

 でも、中学のとき必死に否定しても、結局は信じてもらえなかった。

 一度広まった悪い噂は、学校を卒業するまでに全て綺麗に消えることは無い。


 だからこそ、今も否定する気力はなかった……。

 俺は無言で下を向いていた。すると寺沢さんが口を開く。


「それは…!」


「彼女さんは黙っててくれよ。」

 寺沢さんの言葉に被せるように言う亮。

 きっと寺沢さんは俺の誤解を解こうとしてくれてるのだろう……。

 でも、ストーカーの真犯人が見つかっていない上に、ストーカーが俺の生徒手帳を持っていたという事実がある。

 それでも俺ではない証拠を出せない以上は絶対に信じてもらえない。


 その場にいる3人の沈黙が続く中、亮はまた口を開いた。


「いかにも自分はやってないみたいな顔をしてるけどさ、いい加減認めたらどうだ?」


 嫌な口調で話す亮、そこに寺沢さんが諦めずに言う。


「どうして信じてあげないんですか。」


「はぁ?彼女さんよぉ、こいつに何言われたか知らないけど、ストーカーが落としたものが、こいつの生徒手帳なんだよ。明らかにこいつが犯人だろうが。」


「それは……。」


 寺沢さんが何も言えずにいると、追い討ちをかけるかのように亮はまた口を開く。


「じゃあそこまで言うなら明日、こいつが犯人じゃない証拠を俺に見せれたら信じるし、俺ができる限り皆の誤解を解いてやるよ。」


とんでもない提案をしてきた…。正直無理だと思う。

でも…。


「…わかった。」


「じゃあ明日17時、あのカフェでな。」


 俺は返事をし、亮はここから見える距離にあるカフェを指差し、待ち合わせと時間を伝え去っていった。


「…」


 亮が去ってからも俺はただ無言で立ち尽くしていると、寺沢さんが口を開いた。


「私は何があっても西村くんを信じてるからね。出来ることがあったら教えてね…」


 そう言い、寺沢さんは下がりきった俺の手を握ってきた。

 やっぱり寺沢さんは優しい。

 俺の過去の悪い噂に対してここまで真剣になってくれて、不安な俺を少しでも安心させようと手を握ってくれた。


 その後、俺は寺沢さんと別れ家に帰った。







 私と別れ、家に帰る西村くんの後ろ姿を私は手を振りながら見ていた。

 姿が見えなくなると、私も家に帰ろうと一歩踏み出した。

 

 その瞬間、後ろから声が聞こえた。


「あ、あの…」


 顔を見ると、知らない人だった。

 西村くんに似ていて、でもよく見ると全然違うような見た目の、同い年くらいの男の子だった。


「なにか用ですか…?」


「あ、あの…この後、カフェでお話ししませんか…」


 いきなりだった。 

 時間はあるけれども、でも全く知らない人とカフェなんて行きたくはなかった。

 初対面でそんなことを聞いてくるところ、正直関わっちゃダメな気がした。


「ごめん。ちょっとやることあるから帰るね…」


「…」


 断るとその男の子は黙っていた。私が家に向かって歩き出した瞬間だった。その男の子はまた口を開いた。


「あの…!!!」


 あまりの声の大きさと気迫に、私は思わぬ振り向いてその男の子の方を向いた。


「ストーカー事件について…知ってることがあるんです…」


「…っ!」


「だから話、聞いてくれませんか…」


 真剣な顔を私を見つめる男の子。


「…わかりました。」

 私はその男の子と共にカフェに移動し、席に座った。


「まず、名前教えてくれませんか?」


西島(にしじま) 海斗(かいと)です…」


「私は寺沢(てらさわ) 水里(みなり)。話って何かな。」


 名乗り合い、私は単刀直入に質問をした。

するとその男の子の口から、とんでもない一言が発せられた。




「中学のときのストーカー、犯人は西村くんではなく僕なんです…」

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