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君は僕の光となって 〜孤独の僕と優しい君〜  作者: ななどり


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 辛かったと思う。

 思い出したくもないと思う。

 だからこそどうして私は過去について安易に聞いてしまったのだろう……


 そんな後悔と同情の気持ちが入り混じる。


「ごめんね…」


 私はただ謝ることしかできなかった。

 すると西村くんは、ある提案をしてくれた。


『今から、会えないかな…』


「…っ!」


『無理…….かな……?』


「ううん。公園で良い…?」


『うん。わかった。』


 


 21時45分、私は公園のベンチに座った。

 どうしてもさっきの話が忘れられず、頭の中がいっぱいの状態で俯いていた。


「お待たせ。はい、これ。」


「あ、ありがとう…」


 西村くんは、自動販売機で買ったペットボトルの緑茶をくれた。

 西村くんは私の隣に座った。

 お互い、数分間の沈黙が続いた後、西村くんは口を開いた。


「さっきの話、本当なんだ…俺はそんな過去があって、それから同じ目に遭いたくなかったんだ。だからこそ高校に入学してもずっと1人でいたいって思ってた。」


「…ごめん…あのとき、話しかけちゃって…」


「ううん。違うよ。」


「え…?」


「俺さ、中学のその一件以降、ずっと1人で過ごしてたんだよ。でも、それって全く楽しくなかったんだ。」


「…」


「高校でも1人で居ようとして、でもそれが楽しくないのは知っているから、高校行きたくないだなんて常に思っていたくらい、俺の視界は暗かったんだ。」


「…」


 私はただ無言でいることしかできなかった。


「でもさ、あるときから俺の視界は、明るくなったんだ。」


「……」


「今の俺は、毎日が凄く楽しい。笹原(ささはら)さんや霧宮(きりみや)と仲良くなれて、クラスの人とも少しずつ話すようになった。」


「…….」


「でもそれってさ……寺沢さんが話しかけてくれたからなんだ。」


「…….!」


 私はいろんな思いが込み上げてきて、涙が出そうになった。

 グッと堪えていると、西村くんは私の右手を握った。


「君と出会ってから、俺の視界はすごく明るくなった。」


「…」


「君は光だよ。俺にとっての。」


 もはやプロポーズとも捉えられるこの言葉は、本当はそんな意味でもないはずの、西村くんにとって精一杯の気持ちだと思う。

 その言葉を聞いて、私は少しだけ涙を流した。

 それを見て、西村くんは私の左手も握ってくれた。



 22時45分、西村くんは私を家まで送ってくれた。


「じゃあ明日学校で。おやすみ。寺沢さん。」


「おやすみ。西村くん…」


 西村くんの歩いている後ろ姿を、見えなくなるまで目で追いかけた後、私は帰宅した。


 私は自分の部屋のベッドに座り、今日のことを振り返った。


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