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95<俺を見捨てて一人で逃げてくれ>

前回のあらすじ

穏やかな日。

「俺は君の趣味が理解できないよ。俺の性癖はノーマルなんだ。」


シンディ「あ、いや、そういう意味じゃないのよ?だからそのドン引きした表情やめて。」


アントン「ククク、ハッハッハッハッ!!シンディちゃんに元気がないと村長が一時期ボヤいていたけど、もうその心配はなさそうだな。ジョンのおかげか?」


「俺は大したことはしてないんですけどね。」


シンディ「・・・。フフ。」


ガラガラ。


馬車がやって来た。


御者「ドゥオ村までの定期便です。乗りますか?」


シンディ「ええ。」


御者は彼の格好を見る。


御者「護衛さんでしょうか?」


「はい。」


御者「それは心強い。割引しますよ。」


「それはありがたい。」


彼はシンディの手を取り馬車に乗せた後、御者の横に座った。


「こちらの方が何かと都合が良いでしょう。」


御者「助かります。」


シンディ「しっかり守ってね。頼もしい護衛さん?」


「最悪の事態になったら俺を見捨てて一人で逃げてくれ。」


シンディ「もう、そこは「任せてくれ!!」じゃないの?」


「俺はできないことは約束しない主義なんだ。」


シンディ「そこをどうにかするのが護衛でしょ?」


「護衛の仕事は依頼主を守ることだ。その際の優雅さは別料金だ。」


御者「コホン。出発しま〜す。」


御者さんは割り込むように馬を走らせた。


結局の所特に問題もなくドゥオ村にたどり着いた。


御者「は〜い、到着です。」


ドゥオ村は森の側にあるドゥハンと同様に森の傍にはあるが、小川がなく、飲水は村の中央にある大きな井戸から確保している様だ。


「ありがとうございます。」


シンディ「ありがとう。明後日の朝にお迎えお願いできますか?」


御者「了解しました。」


馬車は立ち去った。


「まあ、魔物が出なくて良かったよ。」


シンディ「そうね。えっと・・まずは宿の確保よね。」


「宿はあれかな?」


シンディ「ええ、あの青い建物がこの村唯一の宿よ。」


「もし、ドゥオ村長への挨拶とかがあるのなら俺が宿をとっておこうか?」


シンディ「挨拶は明日にするわ。一応、貴方は単なる護衛だから、そう言ったのは私がやるわ。」


「了解。」


**「見て、凄い美形よ。」


**「隣りにいるのは隣村の村長の娘さんかな?」


**「彼を護衛で一日雇えるなら10銀貨ぐらいは出すわ。」


**「まって、その考えはホストクラブにハマる女と同じ思考でとても危険よ。」


**「ホストクラブ?何、それ?」


**「素っ裸の美形の男性が女性のためにお酒を注いだりするお店みたいよ。都にあるらしいよ。」


**「ねえ、その知識、本当に正しいの?」


「ソフィにもう一個、仮面売ってもらおうかな?」


シンディ「ふふ。そうした方が良さそうね。」


宿屋の主人「いらっしゃいませ。・・シンディさん?」


シンディ「お久しぶりです。一人部屋を2つ、2泊分あいていますか?」


主人「ええ、隣同士の部屋で空き部屋があります。こちらで宜しいでしょうか?」


シンディ「はい。お願いします。えっと、料金は合計で4銀貨でしたっけ?」


そう言いながらシンディは代金を支払う。


主人「はい、毎度あり。こちらが鍵となります。」


シンディ「ありがとう。」


主人「シンディさんは何か雰囲気が変わりましたね。」


シンディ「そうですか?」


主人「なんと言うか雰囲気がお母様に似てきたと言うか。」


シンディ「フフ。最高の褒め言葉です。でも、これはある人のおかげなんです。」


主人「それは?」


主人は一瞬彼を見る。


「?」


シンディ「秘密です。ジョン、部屋に行くわよ。」


「了解。」


シンディ「明日は宿の入口に日の出の時に集合ね。」


「分かった。ところでこの村は治安は良いのか?夜間は君の部屋のドア前に居る必要はあるか?一応昨日は意図的に早く寝床に入ったから一日ぐらいなら徹夜をしても全く支障はない。」


シンディ「・・・。治安は良いから自室で大丈夫。ありがとう。」


「まあ、何かあったら呼んでくれ。」


彼はそう言いながら自室に戻る。


シンディ「フフ。」


結局この夜は何も起きなかった。


「シンディ、おはよう。」


シンディ「おはよう。ジョン。」


「今日も基本的には刀を持って君の側に居れば良いんだよな?」


シンディ「ええ。特に襲ってくる人は居ないと思うから退屈だと思うけどお願いね。」


「護衛が退屈なのは良いことさ。」


シンディ「フフフ。そうね。多分仕事自体は午前中に終わると思うから午後はお土産でも買わない?」


「ああ。それはいいな。楽しみだ。」


ドゥオ村村長「やあ、シンディさん。また一段と綺麗になったね。」


ドゥオ村村長はメガネをかけた白髪のお爺さんだった。体格はよく、腰も曲がっていない。


シンディ「フフ。ありがとうございます。」


ドゥオ村村長「何かありましたか?」


シンディ「どうかしましたか?」


ドゥオ村村長「なんと言ったら良いのか・・どこか余裕が出来た様に見えましたので。」


シンディ「フフフ、そうかもしれませんね。では、早速・・・」




ドゥオ村村長「・・・・と今回はこんなところでしょうか?」


シンディ「ええ。色々と勉強になりました。」


ドゥオ村村長「先程から気になっていたのですが、そちらの護衛さんは初めて見た方ですね。」


彼はシンディを見やる。返事をするべきか迷っているのかもしれない。


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