88<舌は身を切る刀>
前回のあらすじ
彼は刑を肩代わりした。
「え〜、皆様、左手に見えますのが〜、この村の名物である村長さんの畑になります〜。今はいませんが〜、時々バケネズミが大量に発生し〜、見る人を楽しませてくれます〜。」
リサ「え・・・バケネズミですか?」
パトリシア「ハハハ。ネズミ。ハハハ。昔、夕飯に出たことあったっけ・・。ハハハ。油揚げにされたネズミと目があったのよね・・ハハハ・・・ハハハ。」
モニカ「ジョンさんはなんと言うか独特な感性をお持ちですね・・。」
「女性の好みというのがよく分からなくて。すみません。」
リサ「そうですね・・・。でも、こうすればわかるかもしれませんね。えい♡」
リサは彼の右腕に抱きついた。
モニカ「本当にリサ姉はあざといですね。」
そう言いながらモニカは左腕に抱きついた。
パトリシア「何しれっと、モニカも抱きついてるの?」
そう言いながらパトリシアは背中に抱きついた。
イェンス「あのスケコマシめ〜、何でアイツだけ良い思いしてんだ〜。」
フランツ「でも、本当にあの人達綺麗だよな〜。一度でいいから彼女たちの椅子になりたい。」
イェンス「椅子もいいけど、どんな下着履いているのかな?スカートの中に顔突っ込んで深呼吸してみたいな。で、誰がいい?」
フランツ「そうだな~、甲乙つけがたいけど敢えて言うなら・・あの赤髪のえっと・・パトリシア様だっけ?あの黒パンスト足で顔とか『放送禁止用語』とか踏まれたい。いい匂いがするんだろうな・・想像しただけで暴射しそうだ。シンディより長くてきれいだしな・・きっと天国まで行けるだろう。そういうお前はどうなんだよ。」
フランツは良い笑顔で宣言している。
モニカ「クス、トリシャ、良かったじゃない。」
パトリシア「・・・・・。」
本日は丈の短いスカートに黒パンストに赤いサンダルを履いているパトリシア・ラピーダ様の綺麗なお顔は引き攣っている。
イェンス「茶髪で眼鏡をかけた・・えっと・・モニカ様だっけ?あの人なんかいいな。」
モニカ「え?」
モニカは全身を硬直させた。
パトリシア「・・・・。」
トリシャはそんな友人をニヤニヤした顔で見ている。
フランツ「あれ?お前パンツ派からブラジャー派へ鞍替えか?聖戦が始まるぞ?」
イェンス「其方は何を言っている?俺は生涯パンツ派だ。」
フランツ「いや、でも、モニカ様はあの大きなお胸・・」
モニカは胸を隠すような仕草をとる。
イェンス「貴殿の眼は節穴か?あの大きなケツが良いんじゃないか。」
フランツ「え?お尻?そういえばシンディより大きい気もするな。」
「・・・・・。」
茶色いローブの上からでもわかる形の良いお尻を隠す様にモニカ・サジューロ様は彼の陰に隠れた。
イェンス「あの大きなお尻で顔に座ってもらって・・・特大の屁をこいてほしい!!!!きっといいにおいがするぞ!!想像しただけでリビドーが止まらん!!!」
パトリシア「良かったね。モニカ。」
トリシャはにっこり笑いながらモニカを見ている。
モニカ「へ、変態・・。」
モニカは青ざめている。
「皆様、どうか、ご容赦を・・。どうか、どうか・・・・彼らは最近不幸があり、少し精神的に参っていて言動がおかしくなっているんです。本来の彼らはとても真面目な好青年なんです。本当なんです。今日は特別おかしくなっていますが、普段は普通なんです。本当なんです。」
彼と彼女たちは相容れない立場ではあるが、あまりにも哀れに思ったのか彼は死んだ目をしながら優しい嘘をついた。
リサ「クスクス、流石にあの程度の発言なら何もしませんよ。」
私は被害ゼロですしとリサは小声で付け加えた。
モニカ「リサ姉はいいよね。」
パトリシア「本当よね。」
リサ「クスクス。モテモテの二人が羨ましいです。」
モニカ「全く、この腹黒聖女様は心にもない事を・・。」
パトリシア「でも平民の方って正直よね。そう言えば孤児院にいる頃、よくスカートをめくられたっけ・・・・。」
「・・・・。剣聖様は孤児院にいたことが有るのですか?」
パトリシア「うん。小さい頃に事情があって孤児院に居た事があるの。まあ、正直不便な生活だったけど、楽しい思い出だわ。あ、そうそう、思い出と言えば、私とセディが孤児院を出る時、孤児院の皆総出で祝ってくれたわ。確か、チエロまで来て、夜空の下、皆で空輸船に乗ったわ。今ならいつでも乗れるけど。あの夜は特別な楽しい思い出だわ。みんな元気かな〜?」
「・・・・・・。ああ、あの誰もいなかった日か。」
彼は小声でぼそりとつぶやいた。
リサ「ジョンさん?何か言いましたか?」
「・・・・・・。なんでもありません。とても素敵な思い出ですね。」
彼はリサへの返答までに数秒の時間を要した。
モニカ「そう言えば、先程の話だとジョンさんは最近この村に来られたんですよね?」
「ええ。」
モニカ「ジョンさんの、ご実家は・・。」
「俺は孤児院出身です。ただ余裕がある孤児院ではなかったので、剣聖様のような素敵な思い出はありません。毎日、掃除、洗濯、食事の準備、後ついでに、日雇い労働をしていたという記憶しかありません。」
リサ「・・・。え、っと、じゃ、じゃあ、ジョンさんはお料理が出来るのですね?」
「まあ、拙いものですが。」
リサ「その・・ジョンさんの料理食べてみたいな・・って・・。」
パトリシア&モニカ「「うわ、あざとい。」」
リサ「二人共、煩いです。」
「食中毒の危険性を考えると流石にご遠慮願いたいのですが・・・。」
少し離れた処に居る護衛達も困ったような顔をしている。
リサ「そうですか、残念です。」
一行はいつの間にか村の端までたどり着いた。
「この雑貨屋が村にある最後の施設です。ソフィアさんの住居兼雑貨屋となります。」
リサ「なんというか・・歴史を感じさせる建物ですね。」
「本人曰く、雑貨屋の方は半分趣味で営んでいるそうです。まあ、生活必需品の他に縁日で使うような仮面等も置いてあったりします。」
モニカ「ジョンさんのその仮面もここで買ったものですか?」
「ええ、何種類かあったうちの気に入った物を選びました。」
パトリシア「ねえ、せっかくだし入ってみない?」
右腕に抱きついているリサが戸を開けた。
ソフィア「あら、ジョン。いらっしゃい。」
「こんにちは、ソフィ。」
パトリシア「こんにちは。ソフィアさん。」
リサ「昨日ぶりですね。」
モニカ「おはようございます。」
ソフィア「おはようございます。皆様。・・申し訳ないですが、まだ下着は出来ておりません。」
パトリシア「ああ、いいのよ。今日は雑貨屋に用事があったの。」
この店はそこまで広いわけではない。5人も居ると正直手狭だ。彼は息苦しく感じたのかこっそり外に出ようとする。
ソフィア「こっそり何処に行くつもり?スケコマシさん?」
「・・・・。ソフィ、その言い方は大きな誤解を招く。」
ソフィア「あら?3人の美女に抱きつかれながら入店してきた男性がそんなことを言っても全く説得力がないわよ?」
「ソフィ、人聞きがとても悪いぞ?今の俺はただの案内人だ。そもそもこんな綺麗な人達が俺をまともに相手するはずがないだろう?」
リサ「あら、私はジョンさんなら大歓迎ですよ?」
モニカ「私もです。」
パトリシア「私も。」
リサ「トリシャは駄目です。」
モニカ「そうです。」
パトリシア「酷い。一応私は未来の王妃なのに・・。」
「出来れば違う立場で出会いたかったですね。王妃様。」
リサ「・・・・!!!」
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