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64<余生の初日>

前回のあらすじ

ノベロ君。女の子は一つや二つ秘密があった方が魅力的なの。分かりますか?

ハーフアップの茶髪女性「ん?初めて見る顔ですね?噂のジョンさんでしょうか?」


新入りはやはり注目されるらしい。


「初めまして新入りのジョンと申します。村長のニヘルさんはご在宅でしょうか?」


茶髪の女性「父さんならいるけど・・・。」


乱れたところはないようだが 女性は前髪をしきりに整えている。


「掲示板にあったバケネズミ狩りをしたいので挨拶に来ました。」


茶髪の女性「え?あの子供の小遣いみたいな報酬で受ける人がいるの?600銅貨よ。銀貨じゃないよ?銅貨だよ?」


「ええ、承知しています。少し豪華な夕食ぐらいの報酬ですよね。」


茶髪の女性「父さんを呼んできます。少し待っててね。・・・・・父さ〜ん!!!バケネズミ狩りしてくれる人が現れたよ〜〜〜〜〜!!!」


彼女は呼んでくると言ったが、面倒だったのかその場で呼びかけている。


男の声「何!?マジか!!」


村長の口調は以前と異なり砕けた物となっている。


しばらくすると彼が以前会ったことがある中年の男性が現れた。


ニヘル「君が・・新入りのジョンくんか。本当にバケネズミを狩ってくれるのか?結構な数だぞ?たった600銅貨だが本当に良いのか?」


「ええ。問題ありません。」


ニヘル「シンディ、案内してやってくれ。」


シンディ「分かった。」


「シンディさん、よろしくおねがいします。」


シンディ「多分同世代でしょ?呼び捨てでいいよ。ジョン。」


「コホン。では、よろしく、シンディ。」


ニヘル「・・・娘は報酬に入っていないからな。」


「・・・?それは当然なことだと思いますが?」


彼は心底不思議そうな顔で返答をする。


シンディ「・・・・・。」


シンディの機嫌が悪くなったようだ。


「ん?シンディさん、どうかした?」


シンディ「・・・・なんでもない。ほら、こっちよ。」


シンディに連れられ彼は見覚えのある道をゆく。10分ほど歩くとやはり見覚えのある畑を見つけた。


「アイツラだな。」


畑ではネズミ共が我が物顔で作物を荒らしている。


シンディ「お願いできる?」


「ああ、終わったら連絡しに行く。」


シンディ「?」


シンディはぽかんとしている。


「俺は何か変なこと言ったか?」


シンディ「ジョンがどうやって駆除するか見学させて貰うわ。」


「あまり面白くないかもしれないが、わかった。」


彼は雪月白桜を天に掲げる。


シンディ「!」


そのまま近くにいたバケネズミに斬りかかる。


ギィイイン!!


ネズミは真っ二つに別れ絶命した。


シンディ「・・。バケネズミって一撃で倒せるのね。昔雇ったギルドからの人たちは何回も切りつけていた憶えがあるけど。」


「・・・。それは技の練習でもしていたんじゃないかな?多分。」


他のバケネズミ「?」


他のネズミたちは仲間の数が1減ったことに気がついていないようだ。


その後、彼は片っ端からネズミたちを切断し、1時間後には畑を荒らしていたネズミたちはいなくなった。その横顔をシンディは無言で凝視していた。


「シンディ、駆除完了だ。」


シンディ「・・・・・。」


「シンディ・・・さん?」


シンディ「何でもない。ああ、このネズミたちどうしましょう。袋を持ってくればよかったわね。」


「俺が取りに行こう。シンディはここで・・。」


シンディ「・・・。ジョンの仕事はネズミの駆除までよ。その後はこちらでどうにかする。」


「・・・・・。大変失礼した。では、一旦戻ろう。」


シンディ「うん。」


茶髪の男性「シンディ?」


村長宅に戻ろうとした二人の元へ見知らぬ村人がやってきた。


シンディ「!!、フリッツ!?あ・・・これは・・・その・・・。」


「初めまして、ジョンと言います。本日から入村させて頂いています。」


フリッツ「ソイツは何だ?」


シンディ「ち、違うのよ・・これは・・・。」


「あ、あの・・多分誤解があるかと、ネズミ退治を見届けて貰っていただけですので。」


フリッツという人物は初めて彼を見た。その視線には侮蔑のようなものは込められておらず単純な警戒の色だけが映っている。


フリッツ「嘘をつけ。どうせシンディ目当てだろう。」


シンディ「ち、違うのよ。」


フリッツ「フン。まあ、シンディが誰と付き合うか自由だが、今回は何日持つかね。こういう顔が綺麗な奴についていって、いつも捨てられているだろうに。」


「フリッツさん、貴方は親切で真面目な人間みたいだがその言い方では誤解される。勿体ないぞ。唯一言、シンディさんが心配だと言えばそれだけで思いが伝わると思うぞ。」


フリッツ「・・・!クッ、ウルサイ!!」


フリッツはそう言いながら立ち去った。その後ろ姿をシンディはずっと眺めている。


「ハハハ、実に愉快な村ですな。」


本当に楽しそうに彼は笑う。


シンディ「貴方、色々と凄いのね。」


彼らは来た道を戻る。


シンディ「・・・・。」


時たまシンディは彼の横顔を見ている。新入のために話題でも探しているのだろうか?


「そういえば、新入りは決まった住まいがあると門番の方が言っていましたが、どの建物になるのでしょうか?」


シンディ「・・・・。えっと、私の家の隣の青い小さな建物よ。ジョン。」

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