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62<とまり木>

前回のあらすじ

彼は逃走に成功した。

「まあ、これのやり方は後で考えよう。今の俺に取り急ぎ必要なのはドゥハン村での偽名だが、どうしようかな?」


彼は一瞬黙り込む。


「死刃の狐人に挑んだ勇者は確かジョンという名前だったか?英雄にちなんで名前をつけるのは不自然ではないはずだ。良し。これにしよう。少し休もう。」


彼はそのまま眼をつぶる。



どれだけ経ったのか、いつの間にか辺りには甘い匂いが漂っていた。その香りを感じた故か彼は瞼を開く。


青い瞳がとても美しい銀髪の女性が彼の顔を覗き込んでいる。


「めがみ・・さま?」


女神「おはようございます。ノベロ君。」


彼はいつの間にか膝枕をされていた。


「おはようございます。女神様。」


女神様はとても優しい表情をしている。


「女神様、俺、人を殺めてしまいました。」


女神「そうですね。」


「女神様は俺を責めないのですか?」


女神「どうしてですか?ああしなければ逆に貴方が殺されていました。貴方はただ・・・・を切り捨てただけ。」


「女神様?」


女神様は彼を愛撫する。


女神「それにしてもノベロ君は強くなりましたね。貴方の剣は空間切断の領域に達しています。魔法を斬れているのがその証拠です。」


女神様は本当に嬉しそうに微笑んでいる。


「それは貴女様が教えてくれたあの剣術が・・・」


女神「あの剣術自体は特に不思議な効果はありませんよ。ただの攻撃に特化した剣術です。」


女神様は再度彼を愛撫する。


女神「今、地上の生命体でアレが出来るのは貴方だけでしょう。それは全て貴方自身の研鑽によるものです。貴方は誇っていいんですよ。私・・のノベロ。」


「加護無しの俺が出来るなら他の人間も努力すればできるのではないでしょうか?」


女神「理屈上はそうですし、太古にはその域に達した人間も数多くいました。しかしながら現在の人類のように加護に頼りきっている有様では絶対に辿り着けない境地です。」


女神様の声が冷たく響いた。


女神「あ、ごめんなさい。貴方に怒っているわけではないのですよ。」


女神様は再度彼を愛撫する。


女神「・・ノベロはあの狐と再会する条件は覚えていますね?」


「はい。」


女神「その条件を達成するためにその剣技は役に立つと思います。」


「そうなのですか?」


女神「人類にとって都合の良い行いをすると善行度は増えます。では、人類にとっての一番の脅威を貴方が取り除いたらどうなるでしょうか?」


「・・・・・!!女神様、俺もさっきまでそれについて考えていました。もし、災厄を倒したら善行度は幾らぐらいになるのでしょうか?」


女神「善行度の基準は私にもわからないところがありますが、貴方の最愛に会うにはそれ単体でさえ十分な筈です。」


「それじゃあ・・・!!!」


女神「クスクス。たった一匹の狐に再会するためだけに災厄と積極的に戦おうとする加護無き人間は人類史上、貴方が最初で最後でしょうね。」


女神様はへその下辺りを手で擦っている。


女神「・・・キ。」


「女神様?」


女神「クス。なんでもありませんよ。災厄について何か知りたいことはありますか?」


「では次の災厄はいつぐらいに発生するのでしょうか?」


女神「いつ出てもおかしくないですが、数年以内には必ず発生するでしょう。」


「1000年前は始原の加護持ちが出てから20年以上は猶予があったと思いますが、何か違うのでしょうか?」


女神「・・・・。1000年前は貴方が人として生きている間には『とまり木』が覚醒しませんでした。」


「『とまり木』?ですか?」


女神様は少し悲しそうな顔をしている。


女神「■■■■■です。『とまり木』は■■を集め■■になり、それを■■が■■し、■■を浄化します。」


「女神様、その・・半分以上が聞き取れませんでした。」


女神「やはり聞き取れませんか。制約に抵触しているようです。誤解なきようにこれだけはお伝えしますが、本来『とまり木』は忌むべき物ではなくむしろ最優先で保護されるべきものです。」


女神様は彼を愛撫する。彼女は笑顔ではあるが何を考えているかはわからない。


「とまり木は生き物なのでしょうか?」


女神「ええ。・・これ以上は答えても恐らく聞き取れないでしょう。」


「もう少し聞きたいですが、残念です。」


女神「歯がゆいですね。貴方には出来るだけ情報を提供したいのですが、制約が多すぎますね。」


「女神様からの教えにはいつも助けられています。感謝しています。女神様。」


女神「どういたしまして。私・・のノベロ君。」


女神様は笑顔だ。彼はその笑顔に見惚れているようだ。


女神「・・・、今日は疲れたでしょう。少しおやすみなさい。」


「・・・・はい。」


彼は再び目を閉じる。


女神「可愛い寝顔。フフ。」



しばらく後、再び目が彼は覚める。・・相変わらず女神は彼を愛撫しながら微笑んでいる。


女神「そろそろ貴方の肉体はドゥハンに着くようです。最後に何か聞きたいことはありますか?1つ2つぐらいなら答えられそうです。」


非常に優しい声をしている。


「では、戦闘中に黒い霧が発生して急に体の動きが軽くなったのですがあれは何だったのでしょうか?前世でも似たような経験があります。」

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