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55<決壊>

前回のあらすじ

ノベロはマニコと握手した。

マニコ「昔一度だけとある夜会の会場で挨拶したことがあるのです。まるで物語の王子様のようで・・まあ、一目惚れです。」


「・・・・。」


今のマニコの発言にも彼は違和感を覚えたようだ。


マニコ「・・・すみません。大変失礼なお願いですが、死ぬ前に男の人に愛されてみたいのです。貴方ならば・・・・・・・。その、抱いてくれませんか?死ぬ前に思い出が欲しいのです。」


そう言いながら彼に抱きつくが、まるで恐怖を我慢するかのように彼女の手は震えている。


「・・・・・・・・。」


彼は無言でマニコを抱きしめ、髪を愛撫する。


マニコ「・・・・あ・・あの?そういう意味ではなくて・・男女のあれの方の意味・・というか・・。」


マニコは戸惑った様子だが、それと同時に少し嬉しそうに眼を細めながら彼に告げる。


「申し訳ありません。もっと早く気が付くべきでしたね。」


マニコ「え?」


「貴女様の好みをとやかく言いたくないですが、アレはない。考え直したほうが良い。学園の男友達のリストであみだくじを作って適当に選んだ人と付き合うほうがまだマシだと思う。っと、これはモニカ様という聡明でとても美しく天使の様に素敵な女性の例でしたね。失敬失敬。」


マニコ「貴方・・・・気がついて・・・。」


いつの間にか彼女の手の震えはなくなっていた。


「貴女様は好きでも無い男に抱きつく必要も、クダラナイ理由で純潔を散らす必要もありません。例え王族の命令であったとしても・・・ね。」


マニコ「あ・・・・・。」


「少しここでお待ち下さい。マニコ様。」


マニコ「え?あの?」


「貴女様は一発ぐらい思いっきり顔面にビンタを叩き込んでも許されると思います。個人的にはグーでも良いと思います。」


マニコ「え?」


俺は部屋の外のベルを鳴らした。


カランカラン。


しばらくすると金髪王子と近衛兵がやってきた。


セドリック「匂いがしない・・・・?彼女にはお帰り頂いたか?」


「今も中におられる。」


セドリック「・・・・・。少しここで待て。護衛もここに置いていく。」


「君が何を確かめる気か知らないし、興味もないが、だが部屋の中におわす彼女からそれそれは素敵な素敵な贈り物があるそうだ。護衛の方は全員俺を監視していた方が良いと思います。マニコ様も二人きりの方が嬉しいでしょうから。」


セドリックは扉を開ける。その瞬間に彼はその背中をドンっと押した。


セドリック「な!!」


彼はそのまま扉を外から閉めた。


近衛兵「・・・・。」


どうやら騎士達は見てみぬふりをするつもりのようだ。思う所があったのかもしれない。


「王子様、君が語った内容が何処まで真実か分からないが、ともかく余命幾ばくの女性が俺の予想より一人少ないのは良いことだと思う。」


先日彼が閲覧した災厄辞典によるとレーグノ王国は途中でレーグノ共和国と表記が変わっていた。


パーーーーン!!


部屋の中から何か乾いた大きな音が一回だけ聞こえた。


善行度+100


「あ~、スカッとする気持ちの良い音だ。皆様もそう思いませんか?」


近衛兵「「・・・・・。」」


「ま、ともかくお疲れ様です。では俺は帰ります。」


近衛兵「「・・・・・。」」


無表情だった兵士達は彼が背中を向けると笑顔の形に表情を崩した。



セドリック「痛。リサ姉、回復魔法を頼む・・。」


リサ「貴方のモニカへの扱いについては以前から私も同じ女として思うところがありましたので、今回は回復魔法はかけませんよ?自業自得です。」


セドリック「・・ク。これまでの彼女の言動からまんざらではないと思ったんだがな・・。」


リサ「王子殿下、それ本気で言ってますか?」


セドリックは身震いをする。


リサ「まあ、それより貴方から見て幼馴染の彼はどうですか?」


セドリック「個人的には戦いたくはないな・・・とだけ。」


リサ「・・そうですね。私も同感です。」



「む?ここは見慣れた牢屋だな。何故俺はここにいるのだろうか?」


彼はいつもどおり日記を書き、就寝し、そして見慣れた牢屋にいた。


「今回俺は変なことをしてしまっただろうか?変な言葉はかけてない筈・・・。」


ギシギシ。


動くたびに鎖が擦れて妙な音がする。


タタタタタタタタ


前世で聞きなれた音が遠くからする。


「なんだろうな?」


タタタタタタタタタ・・・タ。


彼は足音が途切れたほうを眺める。そこには予想通り白い子狐さんがいた。


白い狐「・・・・。」


「やあ。元気かな?いつも通り可愛いな。君は。」


白い狐「クア!!」


「ところで何故俺は拘束されているんだろうか?何か知らないか?」


白い狐「クア!!!!」


白い子狐さんが赤く点滅する。


「もしかして火属性の魔法か?」


-?????????????-


プシュ!!!


「はひょ?」


鉄格子だけでなく周囲の石製の壁も音もなく蒸発し消し飛んだ。辺りには無限に続く石畳と快晴の空に浮かぶ太陽と熱気だけが残った。


「もし前世で今のが撃てたら君は長生きできただろうに・・・ってなんかかなり怒っているか?」


周囲はすごいことになっているが彼は暢気に子狐さんに語り掛ける。


白い狐「クア!!!!クア!!!!」


前回の例だと・・・


「浮気?」


白い狐「クア!!」


肯定なのかもしれない。


「えっと前回から俺がかかわった女性は・・・聖女様に・・・」


白い狐「クア!!クア!!」


「モニカさんに・・」


白い狐「クア!!クア!!」


「後は・・」


白い狐「クア!!クア!!クア!!」


狐は「まだいるだろう!!」と言っているように聞こなくもない。


「もしかしてだが・・・・・エリザちゃん?」


白い狐「クア!!クア!!クア!!クア!!クア!!」

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