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107<名前>

前回のあらすじ

まつぼっくり。

モニカ「・・・・・・。」


リサ「・・・・・・・。」


パトシリア「・・・・。」


セドリック「・・・・。」


始原の加護持ちの4人は彼から離れたところで何かを話し合っている。


兵士A「そっち終わったら、玉ねぎ頼む。」


「は〜い。今日のメニューなんですか?」


兵士K「材料の関係上カレーだけらしい。但し量は昨日の総量と同じぐらいだ。」


「了解です。」



始原の加護の4人は何やら離れたところで未だに議論しているようだ。


彼は彼らには構わず食事後、日記を書いて就寝した。


善行度:722049(+200)



セドリック「皆にお願いがあるんだ。・・・・。・・・・。」


リサ「・・・・・。・・・・・。了解しました。王子殿下。」


モニカ「・・・・・・。・・・・・・・・。わかりました。」


パトシリア「・・・・。・・・・・・。・・・・・。うん。」


セドリック「・・頼んだぞ。恐らくチャンスは一度きりだ。」



「さて、最後の移動日か。」


朝食を済ませテントを出ると他の4人は既に準備を整えていた。兵士達も出発の準備を整えているのが見える。


「時間は・・・遅れてはいないな。」


セドリック「皆、昨日は済まなかった。順調に行けば明日は災厄と対峙することになる。次のキャンプは割と近くにある。今日は出来るだけ疲れないように行動して欲しい。」



次のキャンプには昼前に着いた。


セドリックは現場の兵士達と何やら情報交換を行っている。彼は暇なのか野営地の脇にある小川の辺に刀を持っていく。刀を構えたあたりで聖女に話しかけられた。


リサ「あの・・。」


「ん?何だ?」


リサ「少しお話しませんか?」


「・・・・?作戦に関してなら王子様のところの方が良いと思うが?」


リサ「いえ、真面目な話ではなく、ただの暇つぶしに付き合って欲しいってだけですよ。」


彼は素振りをやめて小川の近くにあった適当な大岩に腰を下ろす。


「で、何だ?」


リサ「まず、貴方の名前を教えてくれませんか?」


リサは偶々近くにあった大岩に腰をおろした。


「俺に公的な名前はないぞ。教会には何か登録されているのか?」


リサ「・・・。実は何も登録されていないのです。」


「だろうな。それにしても何故今頃そんなことを聞くんだ?」


リサ「分かりません。今まで貴方の名前を呼ぶという発想が出てこなかったのです。今朝、急にそう言えば貴方の名前を知らないなと思い至りまして。」


「作戦中は名無しだと不便だろうから、普通にジョンと呼べば良いんじゃないか?」


リサ「どうして自分の名前なのにそんな他人事と言うか・・・。」


「まあ、名前がなくてもあまり不便に思ったことがないからな。」


リサ「そうですか・・。」


リサは一瞬俯いてから視線を俺に向けた。


リサ「ジョンはその・・災厄を倒したら何をしたいですか?」


「そうだなあ。歴史書でも読み漁ろうかな。下手な物語よりも面白いからな。」


彼はリサの目を見て告げた。


リサ「特にどういった物を?」


「今興味あるのは歴代の災厄かな。人類の歴史は災厄と共にある様だからね。」


リサ「ちなみにどの災厄が気になります?」


「敢えて言うなら絶望と名の付く2体と狐人かなあ?特に狐人は黒塗りされた部分が気になるかな。聖女様は何か知っているか?」


リサ「え?黒塗り?」


リサは知らなかったらしい。


「教会にあった災厄辞典で偶々、死刃の狐人の部分を見たことがあるけど、人類の存亡に関わるとかなんとか大げさに書かれているところが全面に渡り黒塗りだった。それが気になってね。」


リサはポカンとしている。本当に何も知らないようだ。


「そう言えば聖女様は災厄を倒したらどうするんだ?」


リサ「ん〜、そうですね〜。」


「確か以前は花屋になりたいとか言っていた気もするが。」


リサ「覚えていたんですね。とはいえもはや聖女になってしまいましたから・・まあ、ジョンさんに聞いておいてアレですが現在悩み中です。」


「考えていて楽しい悩みだろうな。多分。」


リサ「そうですね。」


リサは俺をまっすぐ見ながら答えた。


モニカ「何を二人で談笑しているんですか?」


「災厄討伐後に何をするかという悪巧みを少々。」


リサ「ジョンさん、その言い方は誤解を招きます。」


「ところで賢者さんは災厄を倒した後は何かしたいことあるか?」


モニカ「かつては王子様の正妻になることを望んでいました。」


リサ「した?」


モニカ「今は違う考えを持っています。聞きたいですか?聞きたいですよね?聞いてくださいね?ジョンさん。」


「出た。サジューロ式三段活用。」


モニカ「ジョンさん、その失礼な表現はなんですか。」


「ん?貶す意図は全くないぞ?」


リサ「クスクス。」


リサは小刻みに肩を揺らしている。


モニカ「もう、リサ姉。その含み笑いはなんですか?」


リサ「何でもありませんよ。クス。」


モニカ「もう。失礼な聖女様ですね。・・私の望みは私だけを大切にしてくれそうな人を実家の地下室に監禁して洗脳して首輪をつけて飼うことです。」


彼とリサは示し合わせたかのように同じタイミングで立ち上がり、モニカ・サジューロ公爵令嬢様 から距離を置いた。

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