【第5話】厄介なやつに絡まれた
「柳田冬乃か…。」
俺はそう呟き、眠りについた。
「おい!お前マジでウザイ。有名YouTuberだからって調子に乗ってんじゃねえぞ。」
「あーあ。お前まじで消えろ。」
「うぅ…」
「は!」
「またこの夢か。もう忘れるって決めたんだ。
俺はこの学校で青春を過ごす!」
そう独り言を言い、俺は家を出た。
「冬乃ー迎えに来たぞー。」
「…い。」
「ん?」
「はーい。」
そう言って出てきた。
可愛い。
「…たは…たの。」
「ん?」
「優多はなんでこの学校に転校してきたの。」
「あー。色々あったんだ。YouTuberという仕事が原因でイジメにあって耐えられなくなったんだ。」
「…。」
そんなことを話しながら、学校に着いた。
「じゃあ、俺トイレ行ってくるからまた帰りでな。」
「…い。」
「ふー。」
「今日も一日頑張るか。」
そう言いながら、トイレを出た。
「おい!お前何春花さんにベタベタくっついてんだよ。」
「お前まじで夏海に手出したらタダじゃ置かねえぞ。」
まるで自分の彼女かのような口調で俺に言ってきた。
「何が悪いんだよ。」
「は?もういい。次お前が春花さんと喋ってるの見たら、殴る。」
厄介なやつに絡まれた。
まあとりあえず、学校では話せないのなら、プライベートで指導するしかないな。
これは春花に伝えなければ。
「ポチポチ…」
[すまん。厄介なやつに絡まれた。学校では話すのはやめよう。]
よし、とりあえずこれでOKだ。
「ゆたっちー!おっはー!」
「おい、お前…」
「…!?」
「夏海があいつに向かっていっている?」
「あいつなんも分かってないな。」
━━タタタ…
「おいお前、話が違うぞ。」
思いっきり胸ぐらを掴まれた。
「え?ゆたっち?何、話って。」