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俺も私たちも  作者: 五嶋 月
【第3章】5人の修学旅行
16/19

【第16話】修学旅行開幕戦

――もうすぐ修学旅行。

絶対優多と組む。

組んでこの気持ちを確かめたい。

次の時間が班決め。

春花は意気込んでいた。



――キンコーンカーンコーン

始まった…!

早く男女混合行動班を決めたい!


「それではまずホテル班を決めましょう。」

学級長中心で進めていくそうだ。


ホテル班かー。

早く終わらせて男女混合班を決めたい。


そう思っていた時に1人の女子が春花に喋りかけてきた。


「春花!一緒の班になろうよ!」


「もちろん!」


難なくホテル班も決まったとこだし、早く男女混合班決めようよー。


優多1人だな。

優多は1人で座っていた。


だが、なんだかんだ決まったらしく、いよいよ男女混合行動班を決める時間になった。


「それでは次に男女混合行動班を決めていきましょう。」


よし、ついに来た!



――ザワザワ…


「岡田君と組みたいなー。」


「もうそればっかりじゃん。」


「やっぱりくじ引きで決めるよな…?」


「くじ引きっしょ!」



――「はい。」

春花が勢いよく手を挙げた。


「村上さんってそういうキャラだっけ?」


「春花?急にどうしたの?」


クラスメイトは急な春花の行動に驚いていた。


「組みたい人と組みたいです。」


「え?村上さん好きな人いんの!?」


「ちょっと春花?どうしたの?」


「おいおい誰だよ。春花さんみたいな可愛い人の好きな人めっちゃ気になるやん。もしかして俺か!?」



「三宅優多君です。」



――「三宅優多って誰や?」


「お前もう忘れたのかよ。転校生だろ?」


「春花?なんで三宅くんなの?」


「ちょっと落ち着いてください。」

学級長が止めに入った。


「多数決をとりましょう。」


「えー、くじ引きが良かったなー。」


「春花ちゃんナイス!」


様々な声が教室中を飛び交っていた。



――「それでは伏せてください。」


結果は組みたい人と組むという人がほんの少し多かったそうだ。


「ということで、組みたい人と組むという形でいきたいと思います。」



――「ちょっと待て。勝手に名前出されて勝手に話を進められてては困るぞ。」


優多が立ち上がった。


「おい、春花。俺と組みたいっていう気持ちは非常にありがたい。だが、やり方ってもんがあるんじゃねえか?」


少し照れながらも言った。


「やり方…?」

春花が戸惑いながら言った。


「そんなことクラス全体を前にして言うことじゃないってことだ。こっちの気持ちも考えてみろ。」


え?もしかして私優多に嫌われた?

どうしよどうしよ。


「まあちょっとその辺にしときなさい。」

ずっと無言だった先生が言った。


「まあでも多数決で決まったなら仕方ない。春花。今のは悪かった。修学旅行楽しむぞ。」


「うん。ありがとう。」

今にも涙が出そうだった。

優多の優しさに私はどんどん惹き込まれていきそうだった。







三宅優多 村上春花 の2人となった男女混合班。

この2人班での修学旅行が幕を開ける。



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