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俺も私たちも  作者: 五嶋 月
【第2章】優多の過去
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【第15話】緊急会議

「とまあ、色々なことがあって今に至ってる訳や。」


「ん?どうした冬乃?」


冬乃は歩道上で泣いていた。

恐らくものすごくいい子なのだろう。


「ううん。なんでもないよ。ありがとね。」


泣いていた顔から一瞬で笑顔に変わった。

相変わらず声は小さい模様。






――[ちょっとみんなに話したいことあるから春花の家集合してほしい。今すぐ。]

冬乃が帰宅直後ベッドに寝転び、キャトルセゾンのグループLINEにこう送った。


[わかった。]


[了解です!]


[はい。]


すぐ3人の返信が集まり、春花の家へ集合する事になった。




――「話って何?」

春花の家に冬乃が着いた直後、春花は冬乃に聞いた。


「あのね。私優多君に色々聞いたの。」


「どんなことなのよ。」


秋奈が聞き返す。


「優多君の過去について。」


「過去!?ゆたっちの!?」


「そう。優多君がなんでYouTuber以外に全く興味が無いだとか色々。」


「ふーん。そういえば、だいぶ前に家庭状況についての動画を出してたよね。」


春花が言った。


「どんだけ古参なのよあんた。もしかしてあいつのこと好きなの?」


「ゆ、YouTuberとしてだよ。」

ほんの少し焦りが出ていたがそこには触れないでおこう。


「へー。ほんとなのかね?」


「ほ、ホントだよ!」


また少し焦りが出ているが、一切触れないでおこう。


「そしてね、優多君恋愛1番興味なしだって。」


「え。」


「そうなんですか!?」


「それがどうしたのよ。私には関係ない話だわ。」


「前に春花と夏海言ってたよね。優多君恋愛とか興味あるのかなって。今までYouTuberにしか注いでこなかったから恋愛とかは分かんないらしいし、興味ないって言うよりかは嫌いかもね。」


「ちょ!それは言わない約束でしょ!?」


「あわわわわわ!冬乃恥ずかしいからやめてよ!」


「え?あんた達ほんとにあいつのこと気になってるの?まだ出会って間もないのに?」



「気になってるって言うかまあ。」


「いやいや、私なんかこれっぽっちも気になってないです!」


「え、春花?」


「確かにまだ出会って間もない。でも指導は既に2回してもらった。その時の優多の必死さがどうしても頭から離れなくって。これが恋愛感情なのかもう何も分かんないよ。」


「あんたそれ恋よ。」


「でも私なんかが優多と付き合えるわけないよね。

底辺と頂点だし。」


「あんたもう付き合うとか言ってんの?」








「でも、春花がその気なら応援するわ。ただ私たちを置いてけぼりにしないでよ。」


秋奈が大きく間をとって言った。


「まず好きっていう感情に気づいてからにするね。

ありがとう。秋奈。」



春花のこの言葉を最後に、緊急会議は終了した。



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