表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
24/28

24 収束点

 

「すごい、パトリックさんは武器を持たずにここまで来たってことだよね?」

「はい、何度か危ないことはありましたが、どうにか避けてここまで来れました…ところで、あなたは?」

「あっ、ボクはファリスっていいます。クロエと一緒にここまで来ました」


 それを聞いてパトリックさんはすごく驚いた表情をしていた。


「あ、あなたがここまで一緒にクロエ様と…そうでしたか!」

「ファリスってすごいのよ。どんなに強いモンスターでも頭骨を粉砕して倒しちゃうんだから!」

「おお、それほどすごい方なのですね…! 見かけによらず…いえ、それほどすごい力を持つ方に守っていただけたとあれば、心より頼もしかったことでしょう」


 どんなモンスターでも…そ、そうかなぁ?

 でも、ボク一人の力じゃないよ。クロエもこの短期間にすごく上達しているはず。本人はまだ気が付いてないかもしれないけどね。


「クロエ様、ほんとうに申し訳ございません。あの時私は何もできず、あなたのことを背中から刺すようなことをしてしまったのでしょう……」

「もういいわよ。あなたこそ、悪意があったわけじゃないでしょう? だったらもうあなたを許してるって」

「く、クロエ様……!」


 パトリックさん、今にも涙腺が崩壊しそうになってる…。


「でも、父様とソニア姉様を心配させたらダメよ。あなたが行方不明になったって聞いて、私まで心配しちゃったわ」

「は、はい! 申し訳ありません!」

「はい、これでおしまい。ところでその粉ってもう反応しないの?」

「たどり着いた時にはこの状態に戻ったのですが、さっき沢山のモンスターが現れた時にはまた光りだしていましたね」


 さっき…塔に向かって行ったモンスターたちか!


「じゃあもしかして、それが関係しているのかしら…?」


 グルルル……!

 クロエが思考を巡らせていると、ロイが唸っていることに気が付いた。


「こちらの犬はどうしたんです?」

「ロイよ。色々あって一緒に来ることになったヴォルハウンドなの」

「え、つまりはモンスター…!?」

「そう。だけどさっきの時といい、その粉にも唸ってるわね」


 バウッ! バウッ!

 吠えた…それとほぼ同時に、粉が光り始めた!


「な、また光り始めた!」

「今度は何が起きるっていうの!?」


 モンスターがまた集まってくるのか? だけど、周りにはそれらしいものは…いや、この気配は後ろ!

 振り返ると、塔の中から数体のモンスターが現れてる…!


「な、なによこいつら!?」


 どういうことだろう、モンスターが人工物に集まるっていうのも初めて知ったことにはなるけど、目の前のモンスターたちは全部ボクらに敵意を向けている。まるで自分たちの根城から追い出そうとしているような…。


「クロエ、構えて!」

「え、ええ!」

「私は下がっています…!」


 数は四頭か…ジャックスが二頭にゲレンデプスとダックスクロウ。こんな数を相手に二人で戦うのはまず不利だけど、致し方ない!

 ボクらが武器を構えたその時、遠くから光のようなものがジャックスに突き刺さった…!


「結局、仇は見つからなかったけど…なんだか妙なことになってるじゃない」


 この声とさっきの攻撃は…ターリアさん!?


「また会ったね、ファリス、クロエ」

「ど、どうして此処に……?」

「今は後にして。増援はまだ居るわ」


 ターリアさんに続いて現れたのは、強固な盾と鎧に身を包んだグランさんだった。


「まさかこんなところに出てくるとはな…あの少女の言っていたことは正しかったようだ」


 少女って……まさか!


「さ、やるよ。こいつらを始末してから再会を喜ぼうじゃないの!」


 ターリアさんの言う通りだ。

 これで4対3だから圧倒的に有利だね!


「ファリス、クロエ、君たちは残ったジャックスを潰してくれ。あとの二体は任せろ」

「分かった!」 「了解!」


 早速ジャックスに肉薄して、噛みつきを躱しながらすれ違いざまに側頭部にハンマーを叩きつける!

 打撃で吹っ飛びかけたところにすかさずクロエが顔面を盾で突いて、首を斬りつけた!


 ギュオォン!

 よし、鳴きながら倒れている! あとは渾身の一撃を叩き込む!


 ドゴォッ!

 音が変わっている…前よりも強くなっている気がする。頭蓋骨をたたき割るどころか、その内部すら砕くような感じだった。


「やった!」

「うん、だけどまだ……」


 ターリアさんとグランさんは戦っている。

 グランさんが盾を持って一身に攻撃を引き受けていて、後ろではターリアさんが闘争心を矢に集中させているみたいだ。


「ターリア、撃てるか?」

「もうちょい……よし、揃った!」


 その直後、再び光のような一矢が放たれた!

 矢はその軌道しか見えなかったけど、明らかに跳びかかろうとしていたゲレンデプスと、滞空していたダックスクロウを貫通していたような…。

 それはボクの予想通り、二体のモンスターは同時に斃れた……!


「やりーい、二枚抜き!」

「ああ、流石だな」

「グランが合わせてくれたからでしょ? あんたが粘ってモンスターを消耗させながら直線状に揃えてくれた」

「まあな。気が付いてたか」


 すごい、一度の攻撃で二体のモンスターを仕留めるなんて…。

 それも阿吽の呼吸のような完璧な連携だから尚更……!


「…ファリス、私たちも強くなったと思うけど、まだまだ上がいるのね!」

「うん、そうだね!」


 やっぱりシルバーのハンターさんはすごい!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ