小さな小さな星のお話
わたし達は空に沢山の星たちがキラキラ輝いていることを知っています。
その沢山の星たちが実は大変おしゃべりって知ってましたか?
星たちは何をおしゃべりしてるんでしょう。
星たちに気付かれないように耳を傾けてこっそりと聞いてみましょう。
ほら、星たちのおしゃべりが聞こえてきましたよ。
青くキラキラ光る星が言いました。
「きょうはボクが1番青くキラキラ光ってる」
次に黄色くキラキラ光る星が言いました。
「わたしの方が1番黄色にキラキラ光ってる」
その次に赤くキラキラ光る星が言いました。
「1番赤くキラキラしてるのはボクさ」
どうやら星たちは誰が1番キラキラしてるのかを話してるみたいです。
とても楽しそうにしてます。
みんなの中にまだ色のない小さな星が言いました。
「どうしたらみんなみたいに色をもつことが出来るの?ボクだってキラキラ光りたい」
青くキラキラ光る星は答えました。
「たくさんご飯食べると1番青く光るキラキラになれるんだよ」
黄色くキラキラ光る星も答えました。
「いっぱい遊ぶと1番黄色く光るキラキラになれるんだよ」
赤くキラキラ光る星も答えました。
「いっぱい寝ると1番赤く光るキラキラになれるんだよ」
まだ色のない小さな星はみんなにお礼を言いました。
「みんな教えてくれてありがとう。ぜんぶやってみる」
それから毎日毎日教えてもらったことをやってみた色のない小さな星。
なかなか色もつかなくてキラキラ光りません。
色のない小さな星は悲しくて涙が出てきました。
すると星の中で1番大きくて虹色にキラキラ光る星が言いました。
「どうしてそんなに泣いているの?」
色のない小さな星は言いました。
「ボクもみんなみたいに綺麗な色でキラキラ光りたいのにできなくて泣いてるの」
1番大きくて虹色にキラキラ光る星は答えました。
「ボクは、みんなより1番大きくて、青のキラキラも黄色のキラキラも赤のキラキラも全部持ってるんだよ。だって虹色のキラキラだからね。だからとっておきの方法を君に教えてあげるよ」
色のない小さな星は聞きました。
「ボクは1番小さいし、色もないし、キラキラしてないけどできるかな?」
1番大きくて虹色にキラキラ光る星は答えました。
「キミに似合う色になって、キミがキラキラできる場所があるのさ」
色のない小さな星はそんな場所があったのかと驚きました。
「それはどこにあるの?おしえてよ」
1番大きくて虹色にキラキラ光る星は答えました。
「そんなことはわからないよ。キミが自分で探すしかないのさ」
色のない小さな星は探しに行くことを決めました。
「ありがとう。ボクはぜったい見つけるよ」
そう言って色のない小さな星は
自分に似合う色でキラキラ光れる場所を探しに出かけました。
夜の空を見上げたときに見る流れ星は
自分に似合う色でキラキラ光れる場所を探す星のことだったんですね。
こっそりと聞いた星たちのおしゃべりはみんなの秘密にしておきましょう。
そして流れ星を見かけたらこっそり応援してあげてください。
おしまい。
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