彼女は勇敢で
彼女は勇敢で
戦友たちの前に立ち
未知の世界へ飛び出した
自ら選んだ道なのだ
その友も
彼女に続いた
時には虚しく
ある人の体を抱きしめた
彼女は批判され
人の前に立つのをやめた
批判の何倍も多くの
帰還を願う声が
聞きたくなくても
聞こえた
それでも月日が経つにつれ
彼女に取り憑いた鎖は
どんどん増えて
ついには身動きがとれなくなった
そこからが長く
最前列で戦友を引っ張った時代を
彼女は懐かしく
思い出すように
目を空へやった
彼女は言った
あの時は
もっと
淀んでいたな…