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シルヴィはやはり学祭の日にも姿を現さなかった。


だが、今年はスヴェンの妹のエルヴィーネがローゲ見物を兼ねて東の大国アンテからやって来た。


「ラザール様、ニコラス様、お初にお目にかかります。エルヴィーネと申します」


エルヴィーネは、まだ13歳ということだったが、気高く咲く紅ばらのように美しい姫だった。


スヴェンも美しい男だから、妹姫も同様に美しいのだろう。


ニコラスが淡々と抱いた期待をエルヴィーネは裏切らなかった。


ところが、このフェーベ大陸でも屈指の美貌を持つこの姫を前にしてニコラスが思ったのは、自分にとってはエルヴィーネ姫もシルヴィと同じ『親友の妹』なのに、シルヴィとは全然違うんだな、というものだった。


そして彼は再確認した。


やはり自分のこのシルヴィへの気持ちは、友人の妹に対してという肉親的な愛情ではない。一人の男である自分から一人の女性である彼女への、男女としての愛情なのだ。


ニコラスのシルヴィに対する想いは加速していく一方だった。


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