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日没前に慌てて寮に戻ったニコラスは、機械のように自動的に食事や水浴びといったルーティンをすませ、ベッドに横になった。


だが、一連の作業をこなしている間も、思考はシルヴィの突然の衝撃発言に向かってしまった。


やっぱりあれは……俺のことが好きだっていう意味だよな……?


今日何度目か知れない自問自答をニコラスは繰り返した。


ようやくその事実を受け止めた彼が次に考えるべきは、自分がシルヴィをどう思っているかということだ。


正直、ニコラスは彼女を女性として見たことはなかった。


シルヴィを男だと思って接していたというわけではないが、彼女は大切な親友が大切にしている妹だったから、恋愛対象として彼女を見たことは一度もなかった。


否、彼女を恋愛対象として見ないように努めていた、と表現したほうが正しいだろう。


では、彼女を女として見た場合、どう感じるか。ニコラスはそれを自分に問いかけた。


容姿は普通にかわいいと思う。ただかわいらしいというだけでなく、彼女の現在の感情が喜怒哀楽のどれなのか見ていてすぐに分かるくらい、彼女の表情は感情と直結している。そういったストレートなところもかわいいと思う。


何度自分に負けても諦めないところにも好感が持てる。それに、自分に勝つという目標のために一生懸命努力する彼女の姿勢もニコラスには微笑ましかった。


今までも彼女に対してこういったことを思ったことはあったが、それは妹に対する気持ちのようなものなのだろうとニコラスは思い込んでいた。


自分は親友の妹として彼女が好きなのだろうか。それとも、一人の女性として好きなのだろうか。


ニコラスは自分の気持ちがよく分からなくて頭を抱えた。


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