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設定は書きながら考える。ムジュン?ははは
「あー、俺は冒険者だよ。」
振り向いた先には、痩せた、すり切れた色のない服を着た子供が立っていた。
「冒険者……はあ、びっくりした」
「悪かったね」
次の獲物を探そうとすると。
「あ、あの、あんた、ソロ、なん、ですか?」
「ああ、うん」
「じゃあ、オレを雇って、くれ、ませんか!」
冒険者が親だった旅の道連れから、落ち穂拾いやポーターと呼ばれる職は聞いていた。これはゲームにはなかった仕事だ。
ゲームではいちいち死体からのドロップを集める必要は無かった。飛ぶ斬撃、ノックバック打撃、矢や魔法弾による撃破。それらで離れた位置にドロップが転がっても素材などは自動回収されていた。
しかしこの現実になった世界に、概念的(ドロップだけ引き寄せる)対象指定魔法は存在しない。余りに都合がよく難度が高すぎたのだろう。少なくとも一般的な生活魔法なんてレベルじゃないのは間違いなく、故に原作にはなかったアイテム集め係の概念が生えたようだ。
「君はいくつだい?年齢によっては武装が買えるくらいお金が溜まったらでいいならまあ」
ただ、俺はあまり積極的に雇う気はなかった。VR系技術を学ぶ流れで医大や病院とも連携したことはあるから、社会福祉クソ喰らえとは言わない。だが武名も得ていないうちから足手まといをいつでも受け入れる気にもならない。
「10歳だけど……オレ、ソロじゃないといけないから」
「どうしてだい?」
「見てて」
少年は、ふっと墨色をした雲のようなものを吐く。
「オレはコウモリの獣人なんだ、です」
雲は高さ2m、範囲3✕3mくらいを覆っていた。
「オレのスキル、こんなのだから……目くらましにはなるけど、パーティーとは相性悪くて」
「ふむ」
コウモリ、か。
「音でこの黒い場所の中は分かるかい?」
「あ、うん。それなら出来るよ。ソロでやってけそう、ですか?」
「俺と組まないか?」
「え?からかってる?」
「いや、俺も闇の中で動けるんでね。ちょっとやってみようか」
少年を引き連れ次のミニイノシシがいるところを探す。
「さっきの闇は範囲とかはいじれる?」
「平たくしたりまとわりつかせたりは出来るよ」
「じゃあ顔だけや目だけ覆っちゃえばいい気がするけど」
「あんまり小さくしすぎるのは出来ないんだ、コウモリの血に関わるスキルだって母さんが」
「あー」
ブラインド系スキルとしては光学的目潰しと言うより『自分だけ相手を認知しやすいフィールド展開スキル』なんだな、この世界では。これじゃ同等に立ち回れないと仲間は出来ないか。
「ま、俺は問題ないよ。やってみ」
見つけたミニイノシシ2頭目掛け、闇の雲が吐かれる。俺は即座にその中に突っ込んだ。
なぜか3が出ないロッ◯マンDA◯Sには『装備スロットを潰すドロップ回収装備』があったので、ポーターネタ(の対極であるドロップ回収)に関する発想は人気作にもあるんですよね。




