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 「お兄さん、これからどうするの?」

 「俺達は夜戦や洞窟戦とか、暗所を専業にしてみよう。コウモリ獣人には同じ考えの人もいそうだが、ロビンと俺は探知に使ってるものが違うからね」


 錬金術ギルドからの帰り、俺は提案する。


 「うーん、母さんたちがなんて言うかなあ」

 「そうか、若過ぎるか……じゃあ、独り立ちできる証でも立てる?」

 「どうやって?」

 「近場で大きな成果を挙げればいいかな」


 思いあたるアテを想起しながら、俺はロビンを村に返す道へ向かう。


、、、


 『これがアテなの?』

 『ああ』


 錬金術ギルドの帰りから1週間後、俺はロビンに潜水鎧を用意していた。俺は自前の鮫鎧に潜水用の防水と呼吸処理をして、水に潜る用意をした。


 サンドロスは交易都市。故に沖合で船荷が撒き散らされるケースは結構あるようだ。それを狙う。地球で言うなら沈没船のサルベージみたいな。


 サルベージというほど大規模ではないが、港でツテのできた漁師の人に中型船を出す依頼をして、鎧で難破船が多い海域に向かった。


、、、


 俺達は深い蒼をした海へ舟から飛び込む。危ない海域なので舟は帰るが、一定時間したら拾いに来てもらい、居なかったら通報と取り決めてある。


 だんだん沈みながら、泳ぎで調整をしつつ脇に抱えたロビンの鎧からの質問に答える。


 『お兄さん、この鎧は性能はどうなの?』

 『サイズだけ変えた錬金術ギルド製の研究用だよ、イルカやクジラはかなり深い海に潜るから、ここらで壊れることはない』

 『そうなの?』

 『ここらは要するに海の底の出っ張りなんだ。中でも特に突き出たあたりは岩山に近いけど、更に周りは海面スレスレや荒波のときだけ船底に当たる位置に来る見えにくい岩がある』

 『なんでそんなとこ通るの?』

 『船の方向決めは大変で、ここだけ避けようとしたらそれはそれで迷うらしいね。海の上は目印がないから。岩礁には小型飛行魔獣が住んでて、伝令鳥もやられるそうだよ』


 暗礁と分かったうえで、何らかの理由で通らざるを得ない。それが船の墓場を産むみたいだ。


 段々と光が減ってゆき、視界は暗くなる。とはいえ、俺達は視界を切り替えるだけだが。


 「ロビン、頼む」


 ロビンに音波を出してもらい、反響を兜内部の受容体で変換する。


 深度50mほどの尖った山に引っかかる船の群れ、その一つに俺達は向かった。

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