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「お金の使い方だけど、順番的には服から買おう」
「武器や防具じゃないの?」
「俺の用事に付き合って欲しい。貴族や大商人くらいの金持ちに当たる可能性があるから、服はちゃんとしないとまずい」
「可能性?」
「錬金術師を当たるんだ。俺の装備に追加が欲しい。ロビンの装備は、武器は選んでもいいかな。防具、特に身につけるやつは俺みたいな装備を使うんじゃなきゃ服に合わせる必要があるから後でも良い」
俺の鎧はスライムねんどが緩衝材であり調整素材だ。スライム系を使う限りそれは同じ。鎧を抜いてくる攻撃を考えるなら、擦れ対策以外の意味で鎧下は着た方がいいが。大量の針を飛ばす敵に関節部を確率で貫通されるとかを想定するなら、分厚さや重さはいらないが刺突に強いとかはあったほうがいい。
ロビンの場合、例えば普通の革製部分鎧を着けるなら、肩紐とかと服の干渉は考える必要がある。貴族相手に礼を尽くすための服じゃないので、装飾なしだが頑丈で変なひっかかりを起こさない良い布の服が適しているだろう。そこは店員さんにおまかせになるが。その意味でも武器が先だな、武器を使った動きに合わせて防具は変わるし。
受付の順番になったので、部位破壊ボーナスの角などを査定に出す。換金の少しの時間に、受付さんに話を聞く。
「どこか良い冒険者向けの装備店と、海の大型動物に詳しい錬金術師を知りたいのですが」
「後者は前金ありで依頼を出して頂き、依頼主になって頂くことになりますが、よろしいですか?」
「はい」
店は買い物のためにあるのだから、会員制など以外なら紹介もタダなんだろうな、ここは冒険ギルドなんだし。錬金術師は個人技能者に接触をして無茶を頼むクレーマーやゴネ対策か。
店と錬金術師を紹介され、依頼書を貰いギルドを出る。
「相手の都合もあるから、まず錬金術ギルドに依頼書を出して、それから冒険者装備の店で服だね。俺の泊まってる宿に鎧を置くよ」
宿で鎧を抜いだあと、まずは紹介された冒険者装備の店に向かう。
「なにをお探しですか?」
「この子に質が良い服を、予算はこれくらいで」
まずは絡んできた人らから貰った金を全額。
「え、武器は?」
「ロビンの取り分から出しな。自分で選ぶんだし。防具もね。さすがに大剣持ってふらついたりしたら止めるけど」
身の丈に合わないロマン装備は止めに入るが、そうでないならロビンが好きにすれば良いのだ。目潰し狩りの儲けは折半しているのだし。
「家にお金を入れるから足りないとかは、多少は払うけど」
「いいの?」
「投資だよ。ロビンの装備が良くなる分稼ぎやすくなるなら問題にならない」
というわけで、ロビンは新品の頑丈な布の服(植物製)と小型種族向けコンバットナイフ、その素振りに合わせた小さな部分革鎧を買った。
「オレ、こんなに新しいもの初めてだよ!」
「よし、次は錬金術ギルドだ」
ぷ◯ぷよのアル◯の装備みたいな片胸を守るタイプと、胸板全体を覆うタイプでも下の服に適した布が違う可能性……考え出すとちょっと気になる。




