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いや、無理でしょう  作者: 御重スミヲ
5/19

5、保育2


 俄然やる気になったユリア。

 彼女にも手伝ってもらって、使用人たちに話を回したら手応えあったよ。

 特に女性たち。男連中はまったくピンときてないけど。

 まずメイド頭を味方に引き入れ、次いで執事長を説得。

 それからやっと公爵サマに話を持っていく。

 覚悟はしてたよ。基本、男は人の話を聞かないから。

 例えば、旦那を子供の学校行事に参加させるとしよう。

 学校から通知があった段階で、まず、その頃会社が忙しくないか探りを入れる。

 大丈夫そうだったら、そこではじめて行事があることを明かす。

 渋る旦那。

 わかるよ、そりゃわかる。私だって毎回面倒だなって思うもん。もう全面的に信用するから、子供が学校にいる間は全部学校にお任せします!って言いたかったから。

 でもね、ほらここ見てよ。『父と子の~』って名打ってあるじゃん。

 私もさすがに父にはなれんのよ。事情があっていないならまだしも父いるでしょ。

 なだめすかして有休を取らせる。

 でも、ここで油断してはいけない。

 男は忘れる生き物なのだ。

 これでどうやって社会人やれてるのか不思議だけど、ほんと見事なくらい忘れる。

 一ヵ月前に確認。

 一週間前に確認。

 三日前に確認。

 前日に念を押して、当日もう一度念を押す。

 こうするのが一番スムーズなんだって飲み込むのに十年掛かった。

 うん、お疲れ前世の私。

 しかめっ面ながら内心娘にデレデレの親父様を説得するなど訳もない。

 一度や二度断られたくらいであきらめるものか。

 十回でも二十回でも、百回でもくり返す。相手があきらめるまでな!

 相手が聞くまで言わなければ言ったことにならないのよ、by前世の母。



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