始まり
異世界に来てとうとう30年
異世界に来てからというものろくなことはなかった。
普通の家庭に生まれ、商人となり王都で暮らしている。
「いらっしゃいませ!何をお探しです……か…ってラックか。」
「なんだよ、残念そうな顔して」
それもそうだ、この頃あまり売行きが良くない。
商品も多く仕入れられないという謎の減少も起きてるし、ツイてない。
「まぁ、お前の顔なんてどうでもいいんだけどよ、シリアスが帰ってくるらしいぜ。」
俺の顔がどうでもいいってひどいな。
てか、今ラックなんて言った?シリアスが帰ってくるって?
「えっ、シリアスが帰ってくるのか?」
「そうだよ!久しぶりに会えるんだよ!」
シリアスは15年前に魔法を学びに行った俺たちの幼馴染。
俺とラックが昔一緒に遊んでたときに迷子になっていたのを助けて関係が生まれた、メチャクチャ可愛い子なのだ。
ラックとは家が隣だったからという理由で仲良くなった。
「シリアスはいつこっちに着くんだ?」
「親御さんに聞いたところ王都に着くのは今日の夕方らしい。」
「それじゃあ、会えるな!夕方に来た馬車を待ち伏せて驚かすか。」
「オッケー。俺も準備してくるわ。」
いやぁー
会えるのか、シリアスと。
久しぶりに会うからカッコいいとこ見せたいな。
今は昼頃だから時間はまだまだあるな。早すぎるけど、店 閉めるか。
今日はシリアスが帰ってくる。ラックと一緒に夕方。馬車を待ち伏せる。
「よし!今日は後 夜に1回書くか。」
今、俺が書いていているのは日記。この日記はほとんど毎日、転生してから毎日書いてる。親がいないときにこっそり書くのが大変だったな。だからこの日記には30年間毎日の俺がした事、周りがした事、王都で起きたことが書いてある。それが俺の日課なのだ。おっと、こんなことしているうちにもう少しで夕方になっちまう。
「服はきちんとした方がいいのか?今の格好でいだていいのか?だけど今のままだとあまり良くないかもな。」
「アトラ遅いぞ。お前が来る前に来てたらどうするんだよ。」
「ごめん、ごめん。」
「しっ、来たぞ。」
結構豪華そうな馬車がこっちに来る。カーテンがかかっていて中がはっきり見えないがあれはシリアスだ。
「行くぞ、アトラ!」
「おう」
今、馬車からシリアスが降りる。行くならいまか?よし今だ!俺とラックは手で合図し、話しかけに行く。ラックが走って話しかける。
「久しぶりだな、シリアス!」
「誰ですか?ナンパというやつなら受け付けてません。見覚えもない顔ですし、去ってくれますか?」
えっ、分かんないの?俺とアトラのこと。
「ラックとアトラだよ!」
シリアスは手を口に当て、口を開けたまま呆然と立ち尽くしている。少し経った後、深呼吸をしてようやく喋りかけてきてくれた。
「えっ、アトラとラックなの?本当?本当の本当の本当?」
「そんなに信じられないなら3人しか知らないことでも言ってやろうか?」
この3人しか知らないことなんていっぱいあるが多分あの事だろう。
「あ〜、シリアスが恋人100人作る…」
「分かった、分かったから本当にラックとアトラなんだ。」
「そうだよ。というか、こんなところで話してないで店にでも入ろう。」
「オッケー、店行こ、店!」
そして俺たちは店の中に入る。




