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この作品には 〔ガールズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

嫌われることが怖くて、

太陽と月

作者: おとうふ

「夕焼けって

なんでオレンジ色なんだろうね」

唯はぼんやりと空を眺めながら呟いた

「太陽がオレンジ色だからじゃない?」

唯とは正反対の長い髪をした萌が

携帯を弄りながら答えた

「…携帯ばっかりみてるから

聞いてないのかと思った」

「聞いてないふりして

実は聞いてるのだよ」

ニヤリと悪戯心のある笑みを浮かべて唯の方を見た

「…でもうちと話しするより携帯触ってるほうが多い」

萌から顔を逸らしまた夕焼けを眺めた

「あ、拗ねた?」

唯の髪を撫でながらわざとらしく問いかけた

「…別に、好きなだけ携帯弄ってれば?」

ムスッとした顔を萌には見られないように

振り向かずそっけない返事をした

「ごめんってー」

萌は手を止めずにへそを曲げてしまった目の前の少女に対して

少しばかりの苦笑を漏らした

「…太陽が沈んでく…」

どこか寂しそうな唯の横顔に少し見とれていた

「ねぇ…萌さんにとって太陽ってどんなもの?」

「いつも道を照らしてくれるもの…かな」

「じゃあさ、月は?」

質問の連続に驚きながらも寂しげな表情の唯に

きちんと答えていった

「月かぁ…太陽にはない何かで支えてくれる存在かな」

「…太陽にはない何か…か…」

「唯にとってはどんな存在?」

萌からの質問に少し驚いた表情をした

「…太陽はいつも明るくしてくれて

月は…闇を受け入れてくれる存在」

「…私は太陽と月どっちになる?」

「…」

最後の質問に唯は少し黙り込んでしまった

「答えにくかったら答えなくていいよ

少し気になっただけだから」

唯の雰囲気の変化に気付いて

萌はすかさずフォローを入れた

そして少ししてから唯は口を開いた

「萌さんは…太陽かな

冷たい時もあるけど

萌さんといると楽しいしいつの間にか笑ってる自分がいる」

思った以上にちゃんと考えていてくれたことに

少し驚きを感じながらもうれしさでいっぱいになった

「…ありがとう」


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