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プロローグ2

 玉の輿……それは、女性なら一度は夢見る事かもしれない。


 かくいう私も、いつかどこかで物凄い大金持ちに見初められてとか、いつか素敵な王子様が現れてとか……シンデレラストーリーに憧れていた。


 なんて、バカな私……。


 現実はそんなに簡単で甘くない。かなり複雑なものであった。

 それが異世界とくればね。

 しかも何故か、別人になってしまうし……。


 これは、私が異世界で、玉の輿に乗るまでの話である……と思う。




**********




「ココ……どこ?」


 私はポカンと口を開いて、周囲をキョロキョロと見つめました。


 見渡す限り、青、あお、青色!? 他は茶色ばかり……。

 木がいっぱいありますね。足元は雑草だらけ。上を見れば、空も見えないほどの、木の葉っぱだらけ。多分。

 何よりも見たことのないような木や草がいっぱいです。

 だって、葉の色が青いんですよ、みんな。葉っぱって普通、緑色ですよね?

 だから、思わず口から飛び出ても仕方ないですよ。


「ココはドコ? 私は、ダレ?」


 とまぁ、自分の事を本当に忘れてはいないですけど、私は、このまま何も考えずに見なかった事にしたくなりました。


 うん、二度寝しよう。

 これは夢だ。お休みなさい。


 寝袋に入っていた私は、そのまま目を閉じ、もう一度眠る事にしました。

 ですが……その瞬間、ものすごい声が聞こえてきました。獣みたいな吠え声!?

 びっくりして飛び起きてしまいましたよ。


「え? 何、今の雄たけび!?」


 私は、鬱蒼と茂った森の中(多分、森だと思う)、寝袋に入ったままぴょんぴょんと飛んで、辺りを見渡しました。

 ですが、鳥の鳴き声や木々の騒めきもすぐに止み、再び、周囲は静寂に包まれます。


「うそ、これって夢じゃないの?」


 私は、寝袋のチャックを下ろして手を出し、確かめるように頬を抓りました。


「……………………痛い」


 どうやらこれは、現実のようです。


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