1/6
彼女-ボクノモノ-
彼女は見つめる。
その瞳には
怯えと恐怖が
複雑に入り混じっている。
涙目で
上目遣いに
見つめ返してくる
彼女を、見ていると
僕の方が
おかしくなってしまいそうだ。
「お前が好きだ」
僕がそう言うと
彼女はますます怯えた。
そのときの瞳が
たまらなく気持ちよく、
たまらなくだいすきだった。
「愛している」
彼女の目に
溢れんばかりの涙がたまる。
僕に怯えているのだと
目に見えてわかる。
なんて可愛いんだ。
なんて素敵な目をしているんだ。
彼女は誰にも渡さない。
彼女は二度と
僕の家から出さない。
彼女は…………
彼女は僕のものだ。