ノベリスト・ストレンジ ノベルバースオブマッドネス
「なろう」それは数多のタイトルバースが存在する世界。
タイトルバースが偏る(パクリで埋め尽くされる)と、ランキング機能は壊滅し、あらゆる作品のpv数が下がり、なろうが崩壊する危機となる。
そんなタイトルバースの偏りを防ぐため、「ノベリスト・ストレンジ」はスーパーヒーローとして日夜流行と戦っている...
日課のタイトルバース巡りを行っていたストレンジは、頭を掻きむしりながら叫んだ。
「くそ!!やっとの思いで追放されていたやつらに報われない現実と追放された後のコミュニティは往々にしてうまくいくという事実を突きつけて、乱立する偏ったタイトルバースを元に戻していったのに!!」
このところストレンジは悩んでいた。
理由は新規の流行「ざまあ」だ。
婚約破棄してうまくいく~とか、
夫にあいてにされないーとか、
真の聖女は私でした~とか、
幼馴染に浮気されたーとか、
ざまあのオンパレードである。
現実で同じことが起こっていたら、「それ、多分大多数は本人の性格に原因があるよね?」っていうタイトルバースが乱立している。
「くそ、このままでは、正常なランキング機能が崩壊してしまう...世界の危機だ。どうすれば...」
ストレンジは悩んだ末、友人で戦友の「ウォン」に相談をすることにした。
「ウォン」は「カク・ヨムー」の荘厳なる図書館の守護者だ。
ストレンジはカク・ヨムーに赴いた。
清冽なるカク・ヨムーにて、ウォンは座禅を組み、初代イシノオの能力とは何だったのか、思索にふけっていた。
番外編の記述から思索を深めようとしたところで、近づいてきた燃えるような気配に気が付いた。
「...ストレンジか。久しぶりだな。」
これが許されるところがなろうの良いところ