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世界をSFにするのは  作者: オダヤカニクツログ
8/70

【一章】①小学期の嫌思出

これより【一章】が始まります。

色々無茶な展開や理論(屁理屈?)が炸裂していきますがその辺りはご愛嬌ということで宜しくお願い致します。

それではお暇な時にお読み下さい。



【人物紹介】


α男子   

守仁(もりひと) (たくみ) 


真締(しんしま) (まなぶ)  

            

石谷(せきたに) 結悟(ゆうご)             


間部(かんべ) 大智(だいち)  


           

α女子

比呂(ひろ) 瑚珠(こだま)


射引(うちびき) (ひらり)


宇流(うりゅう) 菜子(なこ)


深瀬(ふかせ) 津奈子(つなこ)



α担任

端壬(つまじん) 温奈(はるな)




当節目安(4分程度)※400字1分計算

「えー、また(たくみ)くんが金賞かよー」


「しょーがないだろー?あいつの父親、研究所の所長なんだから」


「そーだけどさー、これで5年連続じゃん」


「へー、そうなんだー、なんの研究してるのー?」


「よくわかんないけど国から金もらってなんか変な機械作ろうとしてるってとーちゃん言ってた」


「なにそれー、工くんのパパちょーすごいんじゃん!じゃあ小学校の自由研究なら金賞当たり前じゃんよー」


「そーいえばこの前あいつ変な事言っててよー。なんか将来はー


 ほらね、父さん。


 どうせ何やったって父さんのお陰なんだから。


 ある程度手を抜いたって良かったじゃん。


 確かに日頃僕が研究室使わせてもらえるのは嬉しいし、家にも本とかいっぱいあったから勉強は進んだけど。


 『水の表面張力』。


 僕の今年の自由研究。


 このテーマで提出すること自体も気が進まなかった。


 だってみんなは濡れ性、接触角、表面自由エネルギー、なんなら力の分解すらわかんないのに。


 それを使わなきゃいけなくなるテーマじゃん。


「学校でなんと言われようと構わないだろう。どうせお前には人望などないのだから連中に聞く耳は持たないだろう。だがいずれは俺の役に立ってもらう」


「ええそうよ!そんな人達は放って置きなさい!あなたはお父さんに言われた通りにお勉強をしていれば良いのよ?」


 『お前に人望はない』か。


 父さんも母さんも僕の事は道具としてしか見ていない。


「そんなことよりもお父さん?あなた次はいつ帰ってこられるの?」


 そんなこと、ね。


 まあ久々に帰ってきたし母さんも話したいってことはわかるけどさ。


「どうだろうな、新しい研究がなかなか上手く行けそうになくてな」


「あの国からってやつでしょう?大丈夫なの?顔色も良くないし少しお休み頂いたら?」


「もともと無茶だっかからな。断ることもできない状況だったし。でも大丈夫だ。なんとかするから」


「そお?無理はしないでね?家のことは任せてね、この子ももう学校のことでくよくよしないって言ってるし」


 言ってないし。


『そうよね?』みたいな頭の撫で方やめてよ。


「それなら俺も研究に集中させてもらう。良いか工。何度も言うがいつまでも大それた夢を持つな。お前の話しに耳を傾ける連中などいない。くれぐれもそんな小さな悩みで母さんの手を焼かせるなよ?」


 あれから手は焼かせてなかったよ。


 何が大丈夫だ。


 全然大丈夫なんかじゃないじゃんか。


「聞いた?あの研究一家の守仁(もりひと)さんの所、なんでも旦那さんが研究で大失敗しちゃったらしいわよ」


「もしかしてあのニュースでやってた『研究所大爆発』って!」


「そう!その研究所の代表者が守仁さんの旦那さんなのよ!」


「その代償として高額の借金ができたらしいのよ」


「大変じゃない!まだ小学生のお子さんもいるんでしょ?」


「その息子さん、私の娘の学校にいるんですけど、今6年生なのにご両親は息子さん家に置いていなくなっちゃったんですってー‼」 


「「「えー‼」」」


「それにその子も中々に変わり者らしくて学校にお友達もいないみたいなのよ・・・あほら!あの子よ‼」


「本当お気の毒よね、あなた話かけてきたら?」


「だめよー!中途半端な優しさではかえって苦しませちゃうし、それに面倒見るってなっても困るでしょ?」


「今はどうやって生活してるの?」


「今はご両親が残してくれたお金があるみたいで、なんとかしてるみたい」


「へー!まだ子供なのに偉いわねえ!」


「やっぱり親御さんが研究員なだけあってその息子さんも優秀なのね」


「うちの子なら自由なお金があったら3日で使い切っちゃうわ」


「まあでもそれも時間の問題よね、引き取ってくれる親戚の方とかはこないかしら?」


 来たよ。


 でもどの親戚も今は僕のとなった借金の額を聞いて帰って行ったんだ。


「可哀想に」


「えー、本当に可哀想ー   


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