⑭期待外の関係性
当節目安(4分程度)※400字1分計算
・・・ってどういう状況⁉
これ‼
えっなに⁉
なに普通に俺ん家で女子に手料理食わせてるの?
しかもメニューが肉野菜炒め、レトルト味噌汁、米って。
洒落っ気まったくないんですけど。
そんな事より俺は今日のスタミナ残ってないよ?
今日の残りの時間はこの部屋で最高の寛ぎグッズで至福の時を過ごすつもりだったんだけど。
あれか?
比呂は俺の事本当は好きなのか?
好きの裏返しでこき使ってくるやつ、噂に聞く【ツンデレ】か?
おや?
そう考えたらこれまでの事別に悪くもないというか
・・・なんだ
・・・その
・・・これから一緒に協力していくってもの別にやぶさかでもないこともないわけではないが・・・・。
いや実際?
比呂は俺の借金を何とかしてくれるわけだし元々本意ではあるが?
その、なあ?
本意とは別のところで比呂の対応というか言い方というか。
あ、いや、喋り方はむしろ丁寧すぎるくらいか。
・・・いや!
わからん!
てか惑わされるな俺!
あの策士こだまっちだ。
恐らく何らかの意図があるに決まってる。
変に期待するのではなく、比呂はクラスメイトで借金取りで学校での成果次第で救済者になるただの協力者だ。
比呂本人も言っていたしな!
「ふーうっ。ご馳走でした。大変美味しかったです!」
「それはよかった。お粗末様でした。」
正直あれこれと考えたり、自分の自惚れを往なしたり、比呂のペースに合わせて食べたりとで後半の話しの内容はそれとなく忘れた。
確か比呂の家事がどうこうとか大した事は話していなかった。
「・・・ただの協力者です」
⁉
・・・さっきの思考読まれた⁉
ああ、エスパーだもんな。
「・・・っと言ってしまったこと。実は謝罪と訂正をさせて頂きたく思い、今日お邪魔させてもらいました。」
「ん?」
食器を片付けようとする比呂の行動を抑制しながら、俺がまとめて食器を持ち流しに向かってる時に続けられた言葉によって内心読まれたわけじゃないとほっとしつつ、まあ当たり前だが。
同時に疑問も生じた。
「よくよく考えてみたのですが、いくら津奈子さんに本当のことを言えないとはいえ、『ただの協力者』と言った程度の関係で表してしまうことは大変失礼にあたると思い、その誤表現、申し訳ございませんでした」
「まああれは仕方ないだろ。別に気にしてない」
「ありがとうございます。本当にお優しいですね」
「そんなことはない。それで訂正すると?」
ただの協力者でないと聞き、ちょっと急かしてみる。
いや落ち着け、平常心、平常心。
もしかしてとか考えてはだめだ。
さっき自分で往なしたばかりではないか。
洗い物をしながら会話ができる程度に汚れを落とすことに意識を集中させながら比呂の言葉を待つ。
「・・・上手く言い難いのですが・・・その・・・」
比呂はカワウソくんを手に取りじーっと見つめる。
おいおいおい、これって本当に?
皿を洗うスポンジの動きが速くなる。
「そう。『同じ穴の狢』とう関係ですね!」
ズルッ。
スポンジが皿をはみ出して役目を果たした。
とても良い表現ができたと嬉しそうにしているのは声の調からも判断できる。
「その表現、悪い意味だぞ?」
「ええ。私も守仁くんも自身の将来のために、また親に対いて憎しみを晴らすために共に頑張っていますもの!けして後者はあまり良い目標ではないはずですよ?」
「・・・そうですね」
あっけらかんとした俺を置いて比呂はそれはそれはスッキリとした表情でしたとさ。
まあ、
で!
す!
よ!
ね!
俺は何があっても比呂にはそういうピンクいやつは期待しないことを肝に凄まじく銘じた。
「・・・それともう1つ。お願いがございます」
カワウソくんがぎゅっとされる。
「可能なことなら」
「今後のお食事、どうなさったらよいでしょうか・・・」
「はい?」




