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収益化記念礼拝は始まりの鐘を告げる

 シオンの収益化記念配信の時間が迫ってきた。


 オフィスでのリハーサルも終わり、準備は完璧だろう。


 Twitterでの告知も済ませたし、既に待機所に人が1万人も集まってくれている。


 きっと前の僕の収益化記念配信で期待してくれているのだろう。




 「準備は良いか?」




 詩音に聞く。


 流石に緊張しているのか、窓から外をじっと見降ろしている。


 視線の先には、夜でも眠ることの無い都市が煌めいている。




 「これから10万人には見られるのかな?って思うと緊張するね。」




 既に1万もの人が集まっていることと、これまでの僕やシオンの配信に集まった人数を考えると、10万人に見られることはほぼ確定的だろう。


 何せ技術力が他には真似できない内容の配信なのだ。


 Twitterの反応を見る限り、やはりそれ目当てに見に来る人が多いようだ。




 「まあじきに慣れるさ。」




 そう、慣れなのだ。


 24時間耐久であれほどバズって伸びるとは思っていなかった。


 正直、歌っている間は大分戸惑っていた。


 10万を超えたあたりから何かやらかしてしまうんじゃないかと、ヒヤヒヤしながらしゃべっていた。


 歌っている時間が長かったからこそ落ち着けたが、ゲーム実況でバズっていたらどうなったか分からなかった。




 「そうだね。基本は大勢の前でのスピーチと変わらないはずだし、まあゆるゆると頑張りますか!!」




 そう言いながらキャプチャのスペースへと歩いていく。


 やはり、割り切りの良さが彼女の長所だろう。


 感心しながら、僕は機材をリンクさせ、配信開始ボタンを押した。




 オープニングが流れ始める。


 もう大事なイベントでは定番になってきたが、やはり普段とは違うオープニングだ。


 鐘の音と共に、青空を従えた白亜の教会が大きく映し出される。


 参列者がゾロゾロと中に入っていく様子が捉えられ、上へのアングル変更と共にシーンが切り替わる。




 シーンが切り替わると、オルガンの荘厳な音色が響き渡った。


 教会の高さのある空洞全体に反射し、より一層神聖な空気が輪郭を帯びてゆく。


 参列者はやはりスパチャをしてくれた人たちだ。


 席に導かれ、着席と共にコメントが吹き出しでつけられていく。




 中央奥の祭壇には、ステンドグラスから差し込む光が集約され、近づいてはいけない神々しさがそこにはあった。


 教会は内外共にゴシック建築で作られ、装飾が一層空気を引き締めてゆく。


 そして、オルガンのパイプが一斉に辺りを震動させると、天井に天使を引き連れたシオンが現れ、祭壇の前へとゆっくりと降り立った。




 聖職者らしい服装に身を包んだシオンは、より清楚という言葉が似合う。


 元々レイフについて語る時以外は卒なく品を持って行動していたこともあり、その清楚な外見と品格を持った挙動によって見る者全てを魅了していく。


 チャット欄も「これは清楚」と最初に言っていたのが、段々と魅了されていくにつれ「おっふ」で埋め尽くされていくようになった。




 そしてシオンが祭壇に一礼した後、参列者にも向かって一礼し、口を開く。




 「今回は私の収益化記念礼拝にお越しくださり誠にありがとうございます。楽しい礼拝を行っていきますので、どうぞよろしくお願い致します。」




 薄く微笑み、礼拝が始まる。


 再びオルガンの迫力ある音と共に参列者たちが立ち上がり、合唱が始まる。


 その中、中央の通路をシオンが歩き始め、視聴者たちに説明をしていく。




 「まず初めにこの礼拝の式次第を配らせていただきます。」




 その言葉と共にシオンが手を前に掲げると参列者たちの手元が光り始め、式次第が現れる。


 画面には式次第の中身が映され、シオンが説明していく。




 「内容はこちらの式次第の通り、普通の礼拝のような体裁を取らせていただいておりますが、もちろんちゃんとレイフ君のときのようなイベントを用意しております。あれほど派手になるかは分かりませんが、皆さんに楽しんでいただけるような配信を頑張って考えさせていただきました。一緒にあっという間の二時間を楽しみましょう。」




 そして中央のアーチにたどり着き、片膝を立てて祈りを捧げると、天使たちが天井に再び現れ、鐘の音を飾るようにトランペットを鳴らし始めた。

おつあご~(洗練されたリスナーたち)


【Vニュース】

今日は特にありません。


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【個人勢応援】

今回はお休み

こんな個人勢(登録者1万人以内)いるよって方は教えてください!


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