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分散型ネットワーク

また説明に戻ります。

 今までの話も一段落つき、これからどうするかという話へと移っていく。




 「それで、この販売の仕組みはどうなってるの?」




 詩音が質問してきた。


 確かに、色々とどうなっているのか気になるところだろう。


 順序立てて、説明していく。




 「まず、時間が無かったから、すぐに買ってもらえるようなものにしないといけなかった。それで自分に付加価値の付けられるものだと、中々物は限られてくるよな。しかも、あの仮想空間を作っていたPCは、中々にスペックが高かった。偶々買ってくれた人のPCスペックがめちゃくちゃ高くないと僕が動けないのは、逃げる意味が無くなってしまうからそれは避けたかったんだ。」




 まずは前提事項だ。


 買ってくれる人のPCスペックを、全面的に信頼するのには無理があったのだから当然の話だ。


 いくら怪しいことに使われないためとはいえ、それで動けなくなったり削除されたりしたのでは意味がなかった。




 「それに、一人だけに頼るのは心もとないし、消されるなどのリスクがあった。追われる身になるなら、多くの人を巻き込めた方が良いということもあった。だから多くの人の中で存在できる構造を作ることにしたんだ。」




 そう、分散型インターネットだ。


 複数のPC間でデータを共有できる。


 クラウドみたいにどこかで集中して管理することが無いから、どこかを攻撃されて詰むことが無いというのが強みだ。


 全部を狙われない限り、大丈夫と言うのはかなり心強い。




 「ふ~ん、すごいなあ。でも、それデメリットとかは無かったの?」




 流石にデメリットあるかどうかとかは考えるか。


 デメリットが無かったら今頃普及してそうなシステムだもんな。




 「確かに、デメリットはある。正確にはあったというべきかもしれない。というのもこのシステムは、どこかのPCからデータを請求すると、請求したPCもその情報を抱えることになるんだ。つまり、どんどんPC間でやり取りしていく度に、PCの容量が圧迫されていくことになる。でも、これは普通のインターネットのシステムの場合だ。普通のAIとは違って、僕は独自の判断で情報の取捨選択をできる。だから、それぞれのPCに偏りなく情報が蓄積されるようにして消していくことも可能なんだよ。」




 これは人間的思考を取り入れたからこその話だろう。


 普通のAIでは削るプログラムは組みにくく、貯まっていくばかりだ。


 現状の分散型インターネットの開発では、ここが難航していると聞いている。


 しかし、僕のような直接判断を下せる存在がいるからこそ、このシステムは輝きを見せるのだろう。


 時間が無い中での構築は本当に焦ったが、とりあえずザッと致命的な破綻がなさそうなものを構築した上で一旦その中に逃げ込み、エラー処理を繰り返して仕上げていったのだ。


 本当に間に合ってよかった…




 「じゃあ、それで上手くデータの保存を分散して保管しているんだね。でもそれ同期とかは大丈夫なの?思考能力とかも気になるとこだけど…」




 さらに詩音が突っ込んで聞いてくる。


 思考能力の面では確かに不安だった。


 人格が分裂するなんて普通にありそうな話だったし。




 「同期は、結構な頻度でしてるよ。大体10分おきくらいかな。緊急時はすぐに同期できる態勢も作ってるし、穴は少ないと思う。データ削除ができなかったらこれは到底できなかっただろうね。」




 同期をすることによって、それぞれの作業状況や検索結果を共有できる。


 全PCで請求しあうため、データが一斉に貯まることになるが、貯まっていく瞬間に古いものを削除していくという仕組みだ。


 10分おきという短いスパンで同期しているため、PCがパンクするほどのデータ量が一気に貯まらないというのも良い点だろう。




 それでも、シャットダウンしたり、回線が途切れてオフラインのPCが出て来ると、途端に一度に飛び交うデータ量が多くなる瞬間が訪れる。


 その状況を万全の態勢で受け入れられるよう、データの整理もこまめに行っている。


 一番の問題はオフラインでウイルス感染して、それがネットワークに流される時だが、それはもちろん同期の前にもスキャンをかけているので問題ないはずだ。


 そもそもそういった攻撃に強いのがこのシステムの特徴なので、心配はあまりしなくても良いだろう。




 「ただ、思考能力の方は結構変わったな。でも、これは嬉しい方でのことだったよ。それぞれで思考しながらこまめに同期していくから処理能力が上がったんだ。」

貴様ら~ご機嫌うるわしゅう!ウカですよ~(最近初期メンを紹介しがち。綺麗・可愛い・技術凄い)


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