オーディション面接
それから何人かをピックアップし、面接当日となった。
面接会場はオフィス内に造られた応接間で行われる。
エレベーターから降りてすぐのところに作ったのであまり重要なところを見られる心配はない。
一応キャプチャールームなどは見えるようになっているのでこれからの活動を期待させることはできるだろう。
面接は参加者がお互いの顔が見られないように配慮した上で行っていく。
デビューしてからお互いの顔を知るのは良いが、デビューできない人もこの中には必ず含まれて来るのでまだ親睦を深めさせるのには気が早すぎる。
なので、それぞれを個室に案内し、順番に呼んでいくという方式を取ることにした。
面接官は僕と詩音の二人だ。
僕はAIだという体で画面の中から挨拶し、詩音が対面で主導していくという形式を取る。
もちろん今回はそれだけだと手が回らないので、各個室の警備に桜井家のボディガードを借りることにした。
本当に理由も言わず、良く借りれたと思う……。
「次の方お願いします」
詩音がボディガードに次の面接者を連れてくるよう指示する。
今のところは順調だ。
特に問題も無いし、今面接した人はまず合格だろう。
しかし……。
「失礼致します」
「あの」映像の女性が入室してくる。
とても動画で狂った姿を見せていたとは思えないような楚々とした立ち振る舞いだ。
「宮村希灯さんですね?」
詩音が問いかける。
「はい。本日はよろしくお願い致します」
当然のように普通の返事があり、何事も無く面接が始まった。
とはいえ、あの動画も最初は全く普通の入りだった。
油断はできない。
「オーディションで送っていただいた動画とても面白かったです。ただ、あの中では、なぜ自分がメイド長に向いているかなど具体的な話はありませんでしたし、志望動機の中にもそういった詳細な理由などが書かれていなかったため、こちらで聞かせていただこうと思いました。そこら辺のことを語っていただけないでしょうか?」
詩音のことだからもう少しぶっ飛んだ入りを想像していたが、どうやらこちらも普通に入るようだ。
まあ当たり前な事なのだがどうにもそれだけでは済まない空気を漂わせている。
「はい、まずメイド長に向いている理由からお話しさせていただきますが、女性キャラクターは当主夫人とメイド長の二択しかなかったため、絞る必要がありました。自分の売りはお淑やかに振る舞うことよりもその抑圧から解放されたときに発揮されるものだと感じたため、仕事中誰にも見られていない瞬間や、仕事がオフの時に映えるキャラクターを演出できるメイド長が良いと思いました」
なるほど、中々自分の長所をしっかり分析した上でのメイド長の選択だったのか。
自分はてっきりシオンを後ろからハアハア言って見守れるポジションに居たい一心だけだとばかり……
「で、本音は?」
「シオンさまを近くでお世話して愛でられるポジションに居たいからです!さっきから聞くの我慢していましたが、シオンさまですよね!?お声ですぐにわかりました!リアルでもこんなに美しいなんてさすがです!あんな商社なんか辞めてこっちでもメイドとして雇っていただきたいくらいです!」
詩音の一言で宮村さんは一気に化けの皮が剝がれた。
やっぱり後ろからハアハアしたいだけじゃないか!
見直したのが損した気分だよ!
「……っごめんなさいね、お手伝いさんはもう間に合っているので。それよりも、宮村さんは今ブラックとおっしゃいましたが、副業として希望されていますよね?配信頻度や体調管理など様々な点が懸念されますが、その点はどうお考えですか?」
詩音が笑いを堪えながら聞く。
ほんとどこにツボがあるのか……。
「その点は問題ありません。この仕事自体が本業のストレス発散になると考えて応募しました。趣味で独りで配信することも考えましたが、どうしても仕事と考えて動いてしまうので、きちんと報酬の発生するこちらに所属させていただいて活動した方がメリハリもついて良いと結論付けました」
おはびこ~(VTuberとしての活動は終了し、VRゲーム化が進行しています)
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