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涙雲

作者: 風詩

「涙雲」



寒い空 なきそうになる雪雲 クライセカイ


行き場のない虚しさが 白いため息とともに吐き出される


ついさっきまでの暖かかった心は 今は既に消えてしまっていて


それを理解しようとするだけで クライ雲が落ちてくる



キミがそばにいるだけで それだけでよかったんだ


それだけで安らげた 温かかった 泣きそうになるほどに



永い冬の訪れとともに 刻が動き出す


大丈夫 うまくやるよ 失敗なんてしないよ


だから 心配しないで



だって、キミにまた逢いたいから




「友達」



友達って、なんだろう


ある時は共に笑い、ある時は共に泣き、またある時は共に怒る


楽しい人もいれば、嫌な人もいる


いろんな人がたくさんいる


こんなに面倒なのに、こんなに楽しい



友達って、なんだろう


背が伸びていくにつれ、離れていく友達もいるし、より近づく友達もいる


離れていった友達とは、もう会うこともないのかもしれない


ああ、別れってこういう事をいうんだ



友達って、なんだろう


お互い忙しくて頻繁に会うことはないけれど


たまにグラスを傾けながら明けない夜を共に語り明かす


あの頃はこうだった、とか


こんなふうに思ってた、とか


あの頃とても言えなかった事を、素直に言葉にのせることができる


そんな不思議な空間



友達って、なんだろう


数少ないよく見慣れた顔ぶれの一人


そいつが写真のなかで笑いかけている


お前も老けたなぁ


見上げながら、静かにそう話し掛けた


笑い顔がかすんで見えた



友達って、なんだろう


楽しいことも、苦しいことも


悲しいことも、嬉しいことも


そばにいるだけで


話し合うだけで


共に分かち合うことができる


「私」というヒトを認めてくれて、素直になれる


そんな心地よい空間


そして私もそれは同じ




友達って、ありがたい

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― 新着の感想 ―
[良い点] とても良い詩だと思います。 『友達』とはなんなのかを、改めて考えさせられる作品でした。 私もよく詩を書きますが、綺麗にまとまっているので、良いと思います。 [気になる点] 特にないですね。…
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