わい、因縁をつけられる。
目線はアルデルシアに移ります。
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王族と宰相のリブラルド、近衛騎士団長のウェルバ、騎士団長のマルクス、新たに出来た上級貴族が10組、他使用人と、レイムリファウンの首都レムリアへ到着していた。
「おい、バーン。問題を起こすなよ?」
「うん、何かやりそうだね。」
兄貴達!フラグたてんな!
「俺、トラブル嫌いだからね?」
「はいはい、行くぞ。」
親父、スルースキル10を身につけたな……
10年ぶりのレムリアはそれ程の変化は無かった。
1ヶ月間滞在していた事を昨日の事の様に思い出す……
後で串焼き食べに行こうかなぁ。
「バーン、観光はダメだぞ。」
「心を読むな!親父!」
「陛下に対して何だその口のききかたわ!」
ゴチンッ!
その後、男性用のメイクルームに連れていかれパーティー用の服に着替え、いつもボサボサの髪もセットした。
「アーッハッハッハw辞めろバーンw窒息するわw」
「馬子にも衣装だな。」
「似合っているよバーン。」
ロビンだけが、俺の味方だ……
そしてパーティー会場へ入る。
「「「「おぉー!」」」」
感嘆の声が上がる。
「えっ?俺?」
キャーキャーと貴族の娘とマダムが集まる。
超絶美形と超絶カリスマが仕事し始めたのかな?
「お名前を聞いても宜しいですか?」
「おいくつですの?」
「妾はとらないのですか?」
「おばさんでも良いかしら?」
も、モテ期だ……
コレだよコレ!コレが欲しいかった!
もっとチヤホヤしてくれ!
っと思ったのもつかの間……
普段使わない気をつかっているせいで精神的にメッチャ消耗した……
これか!もてる男は辛いって!これなのか!?
そんなアホな事を考えていると、口付近から大歓声が上がった。
「う、美しい……」
「おお!あれが慈愛の女神……」
もう一人の主役、ファナが現れる。
男連中は皆ファナに釘づけだった。
するとレイムリファウン国王のエスコートにより、バッチリメイクのファナがこちらへ来る。
「久しいのうアルデルシア。」
「レイムリファウンのおっちゃん、久しぶり。」
レイムリファウンのおっちゃんとは1ヶ月の滞在で仲良くなり、王と呼ぶのは禁句だった。
「ヴィクトール将軍、ルッツをあちらに待機させておる。久しぶりに会ってくれぬか?」
「ご配慮頂き感服に御座います。」
「エルニィア殿は……」
それぞれがそれぞれの相手を始めた。
俺も久しぶりの再会を楽しもう。
「ファナ、デカくなったな!」
「やだアンディ……」
軽く腕を叩かれる。
「痛ぇ!おっちゃん!聖女が殴った!聖女パンチいてぇ!」
俺は大袈裟に痛がると会場は笑いに包まれた。
しかし、一人だけ笑っていない奴がいた。
ファナの隣にいる黒い男だ。
黒い男は殺気を込めて言う。
「貴様ぁああああ!マリアンヌ様に対して無礼であろうがぁああ!」
え?何これ?こわい。
「ペドロ、おやめなさい。」
「こんな何の実績もないクズ野郎に慈愛の女神を取られてたまるかぁあ!」
ふぁ?どうしたのコイツ?不敬罪で良いよね?
俺は頭に来たので煽る。
「慈愛の女神様は飼い犬の躾がなってねぇな。」
「ごめんなさいアンディ。こんなヒトじゃないのペドロは……ペドロ謝罪なさい。」
「いやですね!そこのボンクラ、マリアンヌ様をまたもや侮辱したな!私と決闘しろ!負けたらマリアンヌ様から一切手を引け!」
黒い男は剣を鞘から抜く。
恐らく上等な魔法剣だな。
前略お兄様、僕はしっかりとフラグを回収しました。
俺は煽った事を後悔する。
「さあ剣を抜け!」
黒い男は剣を振り下ろし、料理が乗った机を破壊する。
それを見た俺は一つの結論を出す。
許可だけもらってやっちまうか。
完全にトサカにきたぜ。
「親父!おっさん!コイツやっちまっても良いか?」
「ヴェルクハイブ家は売られた喧嘩は買う。家訓だ。」
いつ出来たの?今でしょ!予備校の講師か!
「決闘を認める。アルデルシアの好きにせい。」
よし、許可がおりた。
貴様は絶対やっては行けない事をした……
それを教えてやる。
こうしてペドロとか言う空気の読めない奴との決闘が始まった。
いつも有難う御座います。




