わい、鬼になる1
冒険者編です。
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俺達、片翼の天使は冒険者ギルドの訓練施設に来ていた。
俺は昨日、質問攻めにあいつつ返答をしていたらメンバーから自分達の戦闘スキルを見て欲しとの要望があった。
そんな事もあり全員の戦い方を片っ端から確認する。
「ロヴェインさん、ちょっと良いですか?」
「うん。」
「スキルに頼り過ぎて攻撃パターンが単調です。あと、下半身のバランスが悪過ぎて、ホラ」
足をかけるとズッコォっとロヴェインは転んだ。
「これは走り込みが足りないのと、型のバランスが良くないからです。これではある程度の対人戦では厳しいと思います。」
「うぅっ、的確だ。」
俺はガンガン指摘していく。
「ノルーンさん。気配が殺せても足音がなっていたら意味がありません。膝から足首を柔らかく使うんです。」
「な、なるほど。」
どっかで聞いた事ある指導だなぁ……
次は後衛だ
「二人とも魔力操作が出来ていませんね。それはイメージが貧困だからです。魔力をイメージし、丹田から全身へ回すんです。魔力操作は数ではなく質です!」
「うぅ。癒せばよいと言うものではないのですね……」
「そんな意地悪アンディも好き……」
一人変な返事があるがまぁ良いや。
一通り確認して分かった事がある……
こいつら全員危機感0だ!
0はカロリーだけにしろって言っただろ!
(言ってない。)
これじゃぁ近いうちコイツらやべぇ魔物とエンカして全滅する未来しか見えねぇぞ!
そして俺はある決断をした……
「今日から一ヶ月、地獄の合宿を行います!」
「「「「えぇぇえええ!」」」」
「正直言います。あなた達このままだと魔物のエサになりますよ?言わせもらいますけど運良く強敵に遭わなかっただけです!」
俺はそれぞれに意見を述べる。
「ロヴェインさん、あなた剣術に才能が無いとか言われて家を追い出されてますね?」
「ギクッ!」
「ミカエラさん、政略結婚か出家するか選択を強いられイヤイヤ神聖法術師になりましたね。」
「な、なぜそれを……」
「ノルーンさん。このパーティにいる理由はグダグダ出来て財力がある元貴族がいるから美味しい思いが出来るからですね。」
「なななな、何のこ、ことかな?」
「ララミオさん……はいいや。」
「なんでー!」
「恐らく皆さんは前にいた魔術師にも見限られたのでしょう?」
「なぜ的確にそこまで……」
ロヴェインさんは力ない言葉で返すのがやっとであった。
恐らくシンテンジの修行の成果だろうな。
相手の心を読めなければ生き残れない環境だからな。
あそこは。
「しかし俺にはあなた達に恩があります!冒険者にしてくれたね!俺はあなた達に才能が無いとは一言も言ってない!俺に一ヶ月頂ければ強くしてみせます!どですか?やる気はありますか?」
「「「「やります!」」」」
そして、俺は鬼になった……
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