わい、父を感じる。
更新します。
「おい、たかが剣で並んだからって調子にのるなよ。俺は魔神王、魔力も尋常じゃ無いんだぜ?」
「ケッ!望むところだ!」
なんだろう……
ヴェヌと戦いながら感じるこの感覚……
まるで父親に野球を教えてもらうような感覚だ…
まさかヴェヌは俺に稽古をつけてくれているのか?
そんな事を思い数時間にわたり戦い続けていると、ヴェヌが急に苦しみ始めた。
「うぐぅううう……くそったれ……後少しって時に……ヴァグスの野郎、術式を完成させていがったのか……」
「ヴェヌ!どうしたんだヴェヌ!」
俺の攻撃はヴェヌに致命傷を負わせてはいなかった。
俺は思わず心配になりヴェヌに近づく……
「……あまい……あまいぞ……マキュレスト……お前はもう少し非情になれ……でなけれなば…この先…うがぁあああ!グブルゥウウウゥゥ……ウガァアア!!」
ヴェヌは急に狂ったように俺に全力の拳を向けた。
俺はその拳を腕でガードするが、ティファの結界を突き破りデュルカラーンへ激突した。
「いってぇ〜。すげぇ力だな。」
「だ、大丈夫?バーン!」
「マキュレスト!いけません!!ヴェヌはジェフォリュに精神を乗っ取られようとしています、あのままではジェフォリュが復活してしまいます!ヴェヌを!ヴェヌを止めてください!」
いつの間にかリーザが俺の隣に現れ、ヴェヌを止めるように懇願して来た。
「止めるって…殺せって事か?」
「違います!まずはデュルカラーンを守って……キャァアアア!」
狂ったヴェヌは手当たり次第に攻撃し、その矛先がリーザをかすめた。
恐らく直撃をくらっていたらリーザも無事じゃ済まなかったであろう一撃だ。
どうやら本当にヴェヌはデュルカラーンを破壊しようとしているようだった。
俺はそれを阻止しようとヴェヌに立ち向かうが、その力は今の俺すらも遥かに凌駕するほどであり、俺はまたもや吹き飛ばされた。
「バーン!」
そんな姿を見慣れないティファは悲鳴を上げた。
「うつけ!相手が悪すぎる!逃げろ!逃げるぢゃ!」
チビのぢゃも撤退を促すが、俺は逃げない。
だって俺、本気出してねぇからな?
「うほぉおおお!コイツはやべぇ!それじゃあ俺も本気、だしちゃおうかなぁ……ぬぅん!」
俺はヒトの姿を捨て【全てを超越せし者】へと姿を変え、力を解放した。
こうなったら誰も俺を止められねぇぞ……
「あ、あれがマキュレストの真の姿……全てを超越せし者……ヴァルディバラム様……貴方はなんと罪な事を……」
リーザは呆然としている
「あ、あれがアルデル……」
「バーン!バーンなの!?」
仲間達はリアクションを取ろうととしたが、俺から発せられる力にティファ以外の全員が気を失う。
「テメェ……良くも俺の仲間を傷つけやがったな!こうしてやる!フン!」
「グブォォオオオオ!!」
俺はツッコミ役がいない事を良しとし、ボケっぱなしパンチでヴェヌをぶん殴る。
するとヴェヌは、デュルカラーンを突き破り、ゲンバブンダの大地へと落下した。
「ふっ、決まった。キラーン。」
一度言ってみたかったシリーズな。
だが、そんなハイテンションな俺を後目に、その様子を見てリーザは呟いた。
「な、なんという事を……ジェフォリュが……あのジェフォリュが帰還する……」
リーザの顔は、神界のように真っ白であった……
あと1〜3話で終わらせようと思います。(だいぶアバウト)




