一方ヴェルコニアでは……
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「陛下!ジョヌラーダ聖天上神教会の教皇猊下が城門にいらっしゃっており、火急な要件につき陛下に取り次ぎ願いたいとの事です!」
「ふむ、随分とたいそうな事だな。」
聖天上神教皇のトップが私に何のようだ?
まあ会ってみても良かろう。
これからは他の大陸との交友も必要だからな。
「謁見の間に通せ。」
「畏まりました!」
しばらくするとずらずらと白一色の集団が謁見の間に入室してきた。
恐らくは法衣を着ているにが法皇であろう。
意外にも若いというのが印象的であった。
「一体どんな御用ですかな?教皇猊下自ららこのような場所に赴くとは穏やかでは無いですな。」
「ええ。火急な要件につき大変失礼いたす。」
「ほう。」
「私も世話になったアルデルシア様の件なのですが……」
「ふむ。お前達、下がれ。」
只ならぬ雰囲気に私は人払いをした。
「失礼、王妃様はお残り下さい。」
ん?王族に関する事か?
私はそこで妙な違和感を感じた。
「実は私はアルデルシア様に教皇にして頂いた経緯がありましてね。その説は大変お世話になったうえにジョヌラーダを救って頂いたのですよ。」
「それに対しご無礼があった事をお詫びいたします。」
またアイツは……
「いまアルデルシア様が行おうとしている事はご存じですか?」
「混沌の竜を追っているとだけ。」
「その混沌の竜の正体なのですが、大いなる母、全ての神王の母マーザ様なのです。」
「なぜそのような神を相手に……」
「アルデルシア様だけではありません。マリアンヌ様も同じようにマーザ様を倒そうと現在交戦中とか。」
「何だって!」
たまらずエルティアナが割って入る。
「ええ。ですので全ての神に対する反逆行為としてヴェルクハイブ家とレイムリファウン家を滅亡させよとの神託がおりたのです。」
「ば、バカな!」
「ええ。なのでお二人にはここで死んで頂きたく参りました。」
「そんな事がまかり通るか!!」
私は激怒した。
当然だ!バーンやエルティアナ姫はそんな事をするようなヒトではない。
明らかに何に陰謀に巻き込まれたのだ!
「暁の英雄ヴィクトール・ヴェルクハイブ。剣を会わせずともその強さがビンビンと伝わってきますな。でも王妃様をこうされると……」
「卑怯な!」
エルティアナは子を身籠もっている為、思うように動けない……
そこを狙われた。
「剣を捨てて頂こうか。」
「ダメだ!ウィルコティッシュ!私は良い!」
「ふん。」
私は剣を捨てた。
「ふむ。こうなれば英雄もただのヒトだ。おい、ウヴァヌス様に反旗を翻したマリアンヌの血族を殺せ。腹の中の子も取り出してウヴァヌス様に捧げるのだ。」
「な!」
エルティアナは私の前で殺された。
そしてお腹の中の子も……
私は素手で抵抗を続けた……
この部屋から何人たりとも出すものか……
いつもありがとうございます。




