わい、ヒノモトに上陸。
ヒノモト編、はーじまーるよー。
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「い、いてぇ。」
小船は大破し、俺は浜辺に打ち上げられた。
「ヒトの気配0だな。まずは街道でも探しつつ町でも見つけるか。」
その時、俺はリーザに頼りまくっていたせいで気付かなかった。
万里眼とレーダーを使えばすぐに解決できた事を……
そして海辺をしばらく歩いているとヒトらしき者がいた。
「おーい!すいませーん!」
向こうもこちらに気付き走ってくる。
「ヒノモトのヒトはムッキムキだなぁ。」
まだ遠いが明らかにマッチョな兄貴が5名程いる。
「ぐがぁあああああ!」
「あれ?言葉が通じない?ヒノモト語かな?」
マッチョな兄貴は問答無用で金棒で殴りつけてくる。
が、俺は片手で受け止める。
「ガウ?」
「ガウ?じゃなくてミラルド大陸から来たんですが、ハヤト・ブランバルドって人知っていますか?」
後から来たマッチョな兄貴4人も問答無用で殴り掛かってきた。
警備隊みたいなものかな?
俺は攻撃しないように話しかけていると煙玉が飛んできて爆発する。
「あんた鬼相手になにやってんだ!逃げるよ!」
な、何となくヒトじゃない事は知っていたよ?
ただ修羅の国とか鬼の国とか脅すから現地の人と勘違いしただけなんだからね!
「あ、有難う御座います。」
俺は今会ったばかりのお姉ちゃんの後に続き走って逃げた。
「あんた、見た所ヒノモトのヒトじゃないねぇ。どこからきたんだい?」
「ミラルド大陸から修行で来ました。」
「まだガキじゃないか!?あてはあるのかい?」
「はい。ハヤト・ブランバルドさんがいるシンテンジに訪ねるよう言われております。紹介状もあります。」
「シンテンジだって!?あそこはこの国でも一番の荒行屋で免許皆伝まで早くても50年かかるって所だよ!」
親じぃいいいい!ベリーハードなんてレベルじゃねぇじゃんか!
「とにかく向かわないと行けないんですよ。大体どの辺か教えてもらっても良いですか?」
「ここから浜辺を南に行ったところさ。歩いたら10日かかっちまうよ。浜辺は鬼が占領しているからね。」
「10日ですか。分かりました。有難う御座います。」
「ちょっと、ちょっと!10日だよ?鬼がいるし、食事はどうするんだい?」
このヒト優しいな。
「場所さえ分かれば何とかなりますんで。ぼく、アルデルシア・ヴェルクハイブって言います。色々有難う御座いました。」
「あたいは、くノ一のヨーコ・ムラサキだ。途中までついて行ってやるよ。」
ん~自分で走った方が圧倒的に速いんだけどなぁ。
人の善意に弱く断れない日本人気質なので……
「では、お願いします!」
こうしてヒノモト初日は順調にスタートしたのであった。
いっさいのツッコミは受付ない。
いつも有難う御座います。




